20代前半、今から二十数年前のことですが、当時はフライフィッシングに夢中になっていました。
渓流釣りは子供の頃からやっていたので経験は豊富ですが、渓流でのルアーフィッシングに関してはそれほどたくさんの経験がないまま、2020年、突然渓流ベイトフィネスを始めようと思い立ち、今シーズンで三年目になります。それほど上手くないのに、今ではハンドメイドミノーを作っていい気になってウンチクばかり垂れ流す老害ジジイになりつつあるおっさんです。
さて、今回は渓流ベイトフィネスをやってみたいと思っているけど、初心者には難しそうだからと悩んでいる方のお手伝いになればいいなと思い、ビギナーさんが渓流ベイトフィネスを始める際の道具選びや釣り方のコツなどを解説していきたいと思います。
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渓流ベイトフィネスとはどのような釣り?
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渓流ベイトフィネスでは、軽量で小型のルアーを使用します。
これにより、細かいキャストや、デリケートな操作が可能となり、小型の魚や警戒心の強い魚を狙うことができます。また、ベイトリールの機能を活用することで、細かい操作ができるため、ルアーの操作性が向上し、よりリアルなアクションを演出することができます。
渓流ベイトフィネスは、特に川の上流部のいわゆる渓流の釣りに適しており、トラウトを狙う際に非常に有効です。また、釣り人自身も軽量の道具を使用するため、長時間の釣りでも疲れにくく、快適に釣りを楽しむことができます。
キャストの調整
ベイトリールには、ラインをスプールから出すスプールテンション調整やキャスト時のブレーキ調整機能があります。これにより、キャストの飛距離や精度を細かく調整することができます。
特に、細かな操作が求められる渓流ベイトフィネスでは、適切なテンションやブレーキ設定を行うことで、より正確なキャストが可能となります。
ルアーの操作
ベイトフィネスリールには、通常のベイトリールに比べてスプールが軽量のため非常に高い回転性能を持ち、より細いラインを使用できるように作られています。細いラインを使用することで繊細なルアーの動きを妨げることなく、よりリアルな動きを演出させる効果があります。
渓流ベイトフィネスって難しい?
率直な感想としては、自分にとってはそれほど難しいものではありませんでしたが、スピニングタックルと違い、エントリー向けの道具でもそこそこ高いというか、代用できるものがない(使い物にならない)のが最初の印象でした。
ベイトリールの使い方をマスターすればスピニングタックルより難易度は低い
ベイトタックルってすごく難しいイメージがあると思いますが、実はそれほど難しくなく、キャストさえマスターしてしまえば、正確なキャストができるようになるまでの道のりはスピニングタックルよりすごく短いですし、キャスト精度が高い分より多くの渓魚と出会えるチャンスも多くなります。
バックラッシュは問題点ではない
ベイトリールの一番の難関はやはりバックラッシュです。特にベイトフィネス用のリールはスプールが軽量なので、ちょっとしたきっかけですぐにバックラッシュします。
ですが、フィネス機に限らず、ベイトリールはブレーキ調整をきつくすることでバックラッシュが起きないようにできています。自分の力量と、バックラッシュするギリギリのブレーキ調整で頑張るのがベイトリールの楽しさですから、怖がる必要はありませんし、三年やってても攻めすぎてバックラッシュすることは頻繁にあるので、そこを問題点にする必要はありません。
ベイトフィネスのキャストのコツ
一言でいえば竿を振って曲げるだけです。手首のスナップを効かせて素早く後ろに振って急に止めれば誰が振っても竿は曲がりますから、曲がったところから戻る力を利用して前にルアーを飛ばします。
タイミングを掴むまで練習するだけですが、飲み込みの早い人だと数回振ってみるだけでキャストができるようになります。
渓流ベイトフィネスのロッド選び
どのような釣りをするにもロッド選びってすごく重要ですが、比較的ライトなタックルの部類に入る渓流ベイトフィネスは、軽くて短い竿を使う釣りですから、腕力や運動神経をあまり必要としないので、自分の力量に合わせるのではなくロッドの性能に自分を合わせるという考え方もできます。
極端に偏った性能(柔らかすぎたり硬すぎたり、長すぎたり短すぎたり)でなければ、ロッドの性能に自分を合わせるといったことで、価格よりも自分が使ってみたいロッドを選択できるといった楽しみ方もできます。
一般的な渓流ベイトフィネスロッドのスペック
狭く障害物の多い渓流域で使用するロッドは、飛距離よりも操作性に優れた短いロッドを使うのが一般的です。
長さは4~5フィート、アクションはL~ULの柔らかめのロッドを使用します。
極端に偏った機能は避ける
ベイトタックルで軽量ルアーをキャストするのは結構難しい部類に入るので、投げやすくするために柔らかいロッドを使うという選択肢もありますが、流れの早い渓流域ではロッドが柔らかければ柔らかいほどルアーの操作が困難になります。
逆に硬すぎるとキャストが難しいのはもちろん、せっかくヒットした魚がバレやすかったりもするので、柔らかすぎず硬すぎずといったバランスのいいロッドを選択するといいでしょう。
何を基準に選ぶかが大事
渓流ルアーフィッシングに使用するルアーは主に三種類。
- スプーン
- スピナー
- ミノー
強い流れの中でもキビキビとルアーを操作して誘うことが多い渓流ルアーフィッシング。中でも張りの強いロッドが多い渓流ベイトフィネスで最も向いている釣りは、ミノーイングだと思います。
ミノーイングを主体に楽しみたい方は、キャスト性能に特化した柔らかいグラスロッドよりもルアーの操作性が高い張りのあるカーボン製のロッドが有利ですが、ミノーに限らずスプーンやスピナーなども問題なく投げることができます。
渓流ベイトフィネスのリール選び
実は最も大事なところはロッドよりもリールの選択で、ロッドは曲がればいいだけの単純なものですが、リールに関しては中々そうもいきません。
まず、フィネス機であることが前提にりますが、軽いルアーを投げるのが得意なリールもあれば、リールの重量そのものが軽く疲れないものなど、リールによって様々な性能の違いがあります。
初心者の方はこれが使いやすいというよりも、何を必要として何を妥協できるかで決めるといいでしょう。
ハンドルの向き(右巻き・左巻き)
ベイトリールはキャスト時にハンドルが上に向く方が飛距離が出るため、右投げ右巻き(左利きの人は逆)が一般的といわれていますが、右で投げて右で巻くにはロッドを持ち替える必要があり、渓流ベイトフィネスでは、ルアーの着水後すぐに巻き始める必要がある状況が多くロッドを持ち替える動作が邪魔になるので、右投げの人は左巻き、左投げの人は右巻きを使用するのが一般的です。
価格で決める
シマノのフィネスリールだと、SLX BFSが最下機種になりますが、性能面では他の上位機種に負けず劣らずで、5gほどの軽量ルアーをビュンビュン投げることができます。特に初心者の頃は4~5gほどのルアーを使うことが多いでしょうから、実売が一万円台後半で買えるSLX BFSを選択するのもいいでしょう。
将来的にカスタマイズして性能を上げたいと考えている方は、カスタムにかかる金額を考えるなら最初から性能の高い上位機種であるスコーピオンBFSやアルデバランBFS辺りを買う方がいいでしょう。
軽さで決める
軽いリールはキャスト回数が多くなる渓流ベイトフィネスにおいて大きなアドバンテージとなります。
SLX BFSが170g、スコーピオンBFSが165g、カルカッタコンクエストBFSが200gとどれも軽量なリールですが、アルデバランBFSはなんと130gという驚異の軽さ。
重量で選ぶなら間違いなくアルデバランBFSの一択でいいでしょう。
総合的な性能で決める
性能面でいえば、巻き心地やキャストのしやすさも間違いなくカルカッタコンクエストBFSが一番ですが、価格は実売で50000円以上とそこそこ高額なリールです。
見た目の高級感が所有者のステータスとして満足感を得られるといった意味では、他の機種には中々真似できないものですが、決して癖の強い難しいリールではないので、初心者の方にも扱いやすい機種です。
渓流ベイトフィネスに必要な装備
一般的な渓流釣りの装備と変わらず、渓流ベイトフィネス用などといった特別必要なアイテムはありません。安全性を重視しつつ機動力を活かせる装備をしましょう。
「まとめ」渓流ベイトフィネスやりたいけど初心者だからといってモジモジしている人
釣り道具は高いからといって釣れるわけではないという人が多いですが、ロッドやリールはちょっとだけ無理して国内メーカーの専用機種を買ってください。
安いという理由で買ったロッドやリールは、途中で挫折しそうになった時に、安いから良いっか!と、やめてしまう理由できてしまいます。特に某国メーカーの激安品や中古の型落ち品とかはやめましょう。
最初の一本は頑張って自分が高いと思った新品のロッドを買うのが正解です。
たとえそれが一般的には安い方といわれる15000円の渓流ベイトフィネスロッドでも自分の価値観で高いと思ったなら、それが正しい選択です。
上達すればさらに上のクラスのロッドが欲しくなったり、逆に激安ロッドで遊んでみたくもなりますが、最初からそのようなロッドを選んでしまうと、上達する前に破損してしまったりして買いなおしたりすることも多くなります。頑張って買ったロッドは当然大事にしますし、練習にも身が入るので上達も早くなりますよ。
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