キャンプ好きな方なら必ず持っているテントですが、冬の氷上ワカサギ釣りに代用できないのかな?と思った方は少なくないと思います。
キャンプで使うのもワカサギで使うのも似たようなテントですから、買い替えついでに底を抜いてしまえばワカサギにも使えそうな気がしますよね。
今回はワカサギ釣りにキャンプ用のテントが使えるのかという疑問を徹底解説したいと思います。
キャンプ用のテントとワカサギ用のテントの違い
ワカサギ用のテントは氷に穴を開けて行う釣りなので、基本的にフロアレス(底がない)仕様になっています。
キャンプ用テントは室内が暗い
キャンプ用テントもワンポールテントなどフロアレス仕様の物もあるのでそれほど違いはないのですが、ワカサギ用テントの最大の特徴は、テント内で小さな針に小さな餌を付けるなど細かい作業が多いのと、寒い中での釣りなのでテント内が暖かくなるよう遮光されていないものがほとんどです。
ワカサギ用テントは設営も撤収もスピーディーに行える
ワカサギ用のテントはキャンプ用テントのようにポールを繋いで設営する物もありますが、ワンタッチで傘を開くようにして立ち上げるものが多く、設営時間が短縮できるのが大きな特徴です。また、ワカサギ用のテントは自立式の物が多く、キャンプ用のテントに比べてペグダウンの数が圧倒的に少なく済むので、寒さとの戦いでもある冬のテントの設営時間が短いのは大きなアドバンテージでもあります。
余談ですが、ワカサギ釣りの一番辛いのはテントの撤収作業で、夕方の薄暗くなるまで釣りをしていた場合などは確実にテントのいたるところが凍り付いているので、凍ったテントを折りたたんで収納する作業はワンタッチ式テントの方が圧倒的に楽です。
キャンプ用のテントを改造したら使えるの?
キャンプ用のテントにもワンタッチ式の物があるので底を抜いて代用する手もありますが、底を抜いてしまうとテント自体の強度が大きく低下しますし、キャンプ用のテントとワカサギ用のテントではフレームの太さも強度も全然違うので、風の強いことが多い氷上で穏やかな風のない日限定なら代用はできるかもしれません。
キャンプ用テントは軽くて持ち運びが楽なのが逆に仇となる
実はワカサギ釣り場で時々見かけることがあるのですが、改造というよりキャンプ用のテントのフライシートを風よけのシェルターとして流用している人がいます。
穏やかな暖かい日なら十分に快適なワカサギ釣りができると思いますが、冬は急激な天候変化が起こることは当たり前にあるので、風が強くなってきたらすぐに畳まないと大惨事になる恐れがあります。
キャンプ用テントは、ワカサギ用テントに比べて重量が軽いものが多く、ペグダウンをしっかり行わないと、風で飛ばされてしまうどころか設営すらできないこともあります。氷上にペグを打つのは思っている以上に大変な作業です。
ちなみに、テントに付属しているやわなアルミ製のペグは氷上では何の役にも立たないので鉄製の頑丈なペグを使用します。
お勧めは、めがね釘と呼ばれる安いロープ用のペグですが、硬い氷に打ち込むのは結構な重労働なので、非力な女性やペグ打ちが苦手な方は硬い氷にもぐいぐい刺さるソリッドステークをお勧めします。
▼雪の少ない場所では30㎝あれば十分ですが雪が深い場所は40㎝の方が安心です。
▼硬い氷にもガンガン打ち込める頑丈なペグ
スカートの有無も重要
ほとんどのワカサギ用テントはスカートが付いていて、気密性を高める効果があると同時にペグダウン後にスカートに雪を乗せるなどして風の影響を受けないよう補強する効果もあります。
このスカートの有無が非常に重要で、風だけではなく寒さをしのぐ意味で非常に効果があります。
ワカサギ用テントは高いので何とかキャンプ用のテントを代用したい
「ワカサギテント代用」や「ワカサギテント 改造」といったキーワードで検索してみましたが、実際にキャンプ用のテントでワカサギ釣りをしてみたものの、失敗例が大半で有力な情報はほとんどありませんでした。
仮にある程度条件が揃ったキャンプ用のテントでワカサギ釣りに出かけたところで、強風でテントが破損するようなことがあればそれも無駄な出費になってしまうでしょうし、同じテントでもキャンプとワカサギ釣りはやはり別物と考えるべきだと思います。
テントが無くてもワカサギ釣りはできる
例えば、お父さんとお母さん、子供2人の計4人でワカサギ釣りに行くのであれば、テントを購入するよりもワカサギ釣り場でレンタルするのが良いかもしれません。
予め設営されているものを借りて使うものやテントを借りて自分たちで設営するタイプなど、レンタルにも色々ありますが設営されているものを借りるのが一番楽です。
近郊にワカサギ釣りができるポイントがあって今後も頻繁に通うほど楽しければ専用のテントを購入することをお勧めしますが、例えば温泉旅行に行った際にワカサギ釣りに挑戦など、年に1~2回家族で行く程度ならレンタルで十分だと思います。

中古のワカサギテントを探してみる
十数年ぶりにワカサギ釣りを再開した時は予算の関係で中古のテントを買いました。
小川の古いテントでしたが一流メーカーだけあってかなり頑丈な作りでした。
その後新しくテントを購入したので古いテントは弟に譲りましたが、まだ現役で使えているようです。
「まとめ」ワカサギ釣りにキャンプ用テントを代用できる条件
キャンプ用にテントをワカサギ釣り用に代用できるかという疑問に対しては、条件付きでYESとさせていただきますが、テントが飛ばされて他人にケガをさせたとかテントを破損させたとかという可能性はあるので、自己責任でお願いします。
▼キャンプ用テントをワカサギ釣りに代用できる条件とは?
- 自立式またはそれに近い
- スカートがある
- 風に強い形状
以上の条件を満たしたキャンプ用テントはほとんどありませんが、強いていうならワンポールテントがある程度それに近い条件となります。
ワカサギテントと形状が近いキャンプ用のワンタッチ式テントは、底を抜いてしまうとかなり強度が落ちてしまうので、ワカサギ釣りで代用するのはお勧めできません。
そして、ワンポールテントはペグダウンをしっかり行わないと設営すらできないので、氷上でもしっかり打ち込むことができる30~45㎝の頑丈なペグが必要です。
仮に条件を満たしたテントが見つかったとして、キャンプもワカサギも一つのテントで何とかしたいと思うのであれば、試してみる意味はあるのかな?とは思いますが、オールシーズン使うとなると耐久性の面でも考慮して選ぶ必要があります。
結局のところ、それぞれ専門的な強みは違うのですから、ワカサギ用テントを購入するか釣り場でレンタルするのがいいでしょう。


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