【保存版】渓流ルアーフィッシング初心者が必要な基礎知識と道具について

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渓流ルアーフィッシングは、主に山間部を流れる渓流と呼ばれる川の上流部で楽しむ釣りです。

主に、スプーン、スピナー、ミノーよ呼ばれる三種類のルアーを使って警戒心の強い渓流魚を狙います。

渓流ルアーフィッシングは、難易度が高く初心者には敷居が高いと思われがちですが、適切なアイテムと基礎的な知識があれば誰でも簡単にトラウトが釣れます。

渓流には様々な流れの変化があり、流れに潜むトラウト達が一斉にルアーめがけて飛び出してくる姿にはとても癒されます。

本記事では、主に渓流ルアーフィッシングを楽しむための基礎知識と、必要な道具について解説していきます。これから渓流ルアーフィッシングに挑戦したいと思っている方は、是非最後まで読んでみてください。

目次

渓流ルアーフィッシングの楽しみ方

渓流ルアーフィッシングは、主に川の上流部に生息するトラウトをルアー(疑似餌)を使って狙う釣りです。自然下のトラウトは非常に警戒心が強く、ルアーを食わせるのは中々難しいですが、ルアーフィッシングは大型の魚が釣れる確率も高いエキサイティングな釣りです。

渓流ルアーフィッシングで狙える魚

渓流ルアーフィッシングの対象魚は、地域や河川によって異なります。

管轄する漁業協同組合によってルールが定められているところが多いので、釣りに行く際は予め調べておきましょう。

渓流ルアーフィッシングの対象魚は以下の通りです。

ヤマメ

河川で一生を過ごすヤマメと、一度降海して繁殖のために遡上するサクラマスに分かれますが、どちらも同一魚種で、ヤマメはパーマーク(幼魚斑)が残り、サクラマスは完全にスモルト化(銀化)するのである程度見分けがつきます。泳ぎが得意で非常に動きが早く、ルアーを見切る能力も高いので難易度は高い方ですが、警戒していない時はあっさり釣れてしまうことも多い魚です。資源保護のため北海道では河川でのサクラマスの採捕は禁止されていますが、湖沼や遡上前の沿岸部でのサクラマスのルアーフィッシングが盛んです。

イワナ

北海道に生息するエゾイワナを除いて、ほとんどのイワナが一生を淡水で過ごし、河川の最上流部に生息している冷水性の魚ですが、北海道では農耕地帯の水路などでも釣れることがあります。貪欲で何でも食いつく習性があるのでルアーでも簡単に釣ることができる魚種です。砂防堰堤などの影響やヤマメの放流事業が盛んな河川では、生息域が重なるため、まれに交雑種のカワサバがみられます。

ニジマス

貪欲で好奇心が旺盛なためルアーもよく追いますが、捕食は下手で中々フッキングまで持ち込めないことも多いという、なんともじれったい魚です。トラウトの中でもパワフルで、フッキング後は盛大にジャンプしたりと、釣り味がよく非常に人気の魚種です。30㎝以下の幼魚はパーマークが残る個体が多く、ヤマメと酷似していますが、背びれや尾びれの黒点の存在で容易に見分けがつきます。パーマークの存在から、ヤマメとニジマスの交雑種という人もいますが、ニジマスにも幼魚期はパーマークがありますし、ほとんどのサケ科の魚には幼魚期にパーマークが存在します。

渓流ルアーフィッシングのシーズン

トラウトは冷水性のため基本的一年を通して狙うことはできますが、各地域ごとに禁漁期間が定められています。

北海道は少し複雑で、地域によって分かれます。道東方面では毎年5月1日~6月30日まで、道央・道南方面では4月1日~5月31日が禁漁期間です。サクラマス(ヤマメの後悔型)については北海道全域で河川での採捕が禁止されています。その他の魚種については禁漁はなく一年を通して釣ることができます。

一方、北海道以外では10~2月が全魚種禁漁となる地域が多く、解禁後に渓流釣りを行う場合は遊漁券の購入が必要になることがほとんどです。

季節ごとに渓流ルアーフィッシングで狙うポイント

渓流魚は警戒心が強く、障害物周りに潜んでいることが多いですが、季節による水温や水質の変化によって大きくポイントが変わります。

春~初夏の渓流(3~5月)

まだ水温が低い秋冬から春にかけては、流れの緩いポイントであまり動かない個体が多いため、深場を中心に探っていくと良いでしょう。雪代が収まる5月頃にはトラウトの動きも少しずつ活発化し、本格的な渓流ルアーフィッシングシーズンの到来となります。

夏の渓流(6~7月)

羽虫が多くなるこの時期は徐々に水面を意識してくる魚が多くなり、トラウト達は流れの早いポイントにも積極的に移動して餌を摂るため、ルアーもよく追うようになります。水量・水温ともに安定してくるこの時期は、渓流ルアーフィッシングの最盛期となります。

夏の渓流(8~9月)

晩夏の渓流ルアーフィッシング

水温上昇と渇水による水中の溶存酸素の低下で、少しでも酸素量の多い流れの急な場所に魚が集まります。

特に水深が浅く流れの早い「瀬」や、落差のある落ち込みなどがポイントになります。狙いも定めやすいことから、人的プレッシャーなどの影響も加わり、トラウト達は少しずつスレて警戒心が高くなっていきます。

水温が高い本流から冷たい湧水が入る支流へと移動していく個体も多く、河川選びが釣果を大きく左右する時期でもあります。

秋の渓流(10~11月)

秋の渓流ルアーフィッシング

北海道以外はほとんどの地域で禁漁に入りますが、北海道も産卵を意識した魚が多く厳しい季節になります。雨が降る度に気温と水温が下がっていくため、活性も悪くなり多くの人がシーズンオフとなります。

冬の渓流(12~2月)

真冬の渓流ルアーフィッシング

湧水河川は水温が安定しているため真冬でも釣れますが、水温が5℃を下回るとかなり厳しくなり、厳寒期は川が凍ったりアプローチが困難なため入渓できないことが多くなります。

渓流ルアーフィッシングの基礎知識

渓流魚は獰猛でありながらも繊細な生物で、乱暴なな扱いをすると死んでしまうことが多いので、資源保護のためにも大切に扱ってあげましょう。

渓流釣りのマナーとルール

全ての渓流釣りに共通していることですが、基本的には先行者が優先です。先行者がいる場合は、違う川に行くか、やむを得ない場合はできるだけ離れた下流のポイントから入渓します。先行者の存在を知らずに追い付いてしまった場合は、追い越したりはせず、できるだけ離れて後をついていくか脱渓しましょう。

キャッチ&リリースについて

釣れた魚は陸揚げせず水中でキャッチし、フォーセップを使って針を外し優しく放してあげましょう。

▼正しいリリースは魚になるべくダメージを与えない釣り方をすることです。

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渓流ルアーフィッシングに必要な道具

ルアーフィッシング用のタックルがあれば釣りはできますが、川に合わせた道具選びが上達への第一歩です。

渓流ルアーフィッシング用ロッド

渓流用のルアーロッドは、非常に種類が多く、川の規模や対象魚のサイズによって選び方も変わってきます。

基本的には5フィート前後のul(ウルトラライトアクション)のロッドを選べば大体の渓流魚を狙うことができます。

詳しい渓流ルアーロッド選びの解説

渓流ルアーロッドには、長さや硬さなど、様々な特徴があるため、対象魚の大きさと河川の規模に合わせたロッドを選びましょう。

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初心者はグラスロッドもおすすめ

現在生産されている渓流ルアーロッドの大半がカーボン製のロッドですが、キャストのしやすさなどから、最近はグラス性のロッドも見直されつつあります。

グラス性のロッドは良く曲がるしなやかさで瞬間的なショックを吸収してくれるので、トラウトのバレやすさを抑制してくれる効果もあり初心者さんにもお勧めです。

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渓流ルアーフィッシングで使用するリール

河川規模にもよりますが、2000番前後のスピニングリールが最適です。ドラグ性能と耐久性が高いダイワやシマノが人気です。

渓流ルアーフィッシングで使用するライン

現在はPEラインが主流ですが、ナイロンラインでも構いません。ただし、ラインの種類によって性質が大きく変わるので、両方使ってみて自分に合ったものを使うといいでしょう。

渓流ルアーフィッシングで使用するルアー

ルアーの種類は大きく分けて三種類。

  • スプーン
  • スピナー
  • ミノーなどのプラグ

どれが良いということもなく、どれが悪いということもないです。季節や天候など、その時々の状況でトラウトの反応の出かたは大きく変わるので、すべて使ってみることをお勧めします。

カラーについても同じく、季節や天候、水色などによって反応が大きく変わるので、大きさ・重さ・色が異なるものをそれぞれ三種類以上は持って入渓した方が良いでしょう。

ミノーについてはこちらを参考にしてください。

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ウェーダー

機動力を高め、ヘビやヤマビルから足を守ることもできるため、ウェーダーは必ず着用しましょう。

ウェーダーの種類

ウェーダーはブーツ一体型と専用のウェーディングブーツを履くストッキングタイプの二つのタイプがあります。

機能性としてはどちらも変わりはありませんが、価格が安いブーツタイプは一体型となっているため、靴の部分はいわゆるゴム長靴です。足が合わないなど靴ずれを起こすことがあるため、どちらかというと価格は高くてもストッキングタイプの方が人気です。

ソールの種類

渓流では岩に生えた苔などで川底が非常に滑りやすくなっています。

そのため、ソールの種類はサーフなどで使用するラジアルタイプのものではなく、フェルトソールを選択しましょう。

ウェーダーの丈の長さ

水深のない小規模河川では腰までのウエストハイ、本流や水流の強い河川ではチェストハイがお勧めです。ウェーダーは頻繁に買い替えるものではないので、胸まであるチェストハイタイプを選んでおくと様々な規模の川で渓流ルアーフィッシングを楽しむことができます。

入水時の注意点

ウェーダーは転倒すると中の空気が浮力となり、起き上がれずに溺れる原因になるため、必ず中の空気を抜き、ベルトを締めて空気が入らないようにしましょう。

各種小物類

ハサミやフォーセップ、ランディングネットなどの小物類も重要な役割があるので是非揃えておきましょう。

また、渓流での釣りは熊対策を必ず行いましょう。

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「初心者向け」渓流ルアーフィッシングに適した川の選び方

慣れるまでは釣果は気にせず、近くの川でキャスト練習から始めてみましょう。

ある程度キャストができるようになったら、早速釣りに行ってみたいと思うところですが、慣れるまでは経験者の人と一緒に入渓しましょう。

標高差の少ない里川

山の麓などの平野部にも小さな沢が集まる里川には、たくさんの渓流魚が暮らしていることがあります。

本格的な渓流の雰囲気とはいえませんが、川を歩くだけでも癒されますし、釣果があればさらに楽しくなります。

人気河川の本流または支流

人気河川は魚の警戒心もかなり強いですが、人が多く入っている分しっかりと人の踏み後が残っているため、入渓や脱渓が楽なので危険も少なく初心者にはおすすめです。

また、人気河川でも本流に流れ込む支流は本流側から楽にアプローチできる上、多くの魚が入っていることもあるので、無理のない程度に狙ってみるのもいいでしょう。

初心者に知ってほしい渓流ルアーフィッシングに必要な道具についてのまとめ

本記事では主に渓流ルアーフィッシングに必要な道具についてまとめました。

各項目のリンク先にはさらに詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください。

大自然の中で行う渓流釣りは、とても癒される遊びですが、一歩間違えると命の危険を伴うこともあるので、予備知識と事前の装備はしっかり準備しておきましょう。

▼主に北海道向けの渓流釣りの装備に関しての記事ですが、北海道以外でも共通する部分が多いので是非参考にしてみてください。

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最後に要点をまとめます。

  • 危険予測と危機管理
  • 環境保全と資源保護
  • ルールとマナー

自然の中で遊ぶ渓流釣りは、万が一の事態を想定しスマートな遊びを心がけるのも楽しみ方のひとつですから、少し大げさなくらいの危機感を持っておく方が良いです。そこにマナーも一緒に携帯しておくと、もう立派な渓流ルアーフィッシングアングラーのひとりです。

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