自分もかつては渓流ベイトフィネス否定派でした

2022年5月22日

渓流ベイトフィネスはスピニングをまともに使えない人たちがやる釣りですと、某村田基氏が仰ってます。

村田基氏は僕も好きなプロアングラーですが、元々自分がやらないジャンルや新しいメソッドに関しては、無関心というかどちらかといえば否定的な方です。

まず、ルアーという擬似餌を使った釣りって、魚を釣る事だけが最終目標ではく、どういう方法で魚を騙すというのが楽しい釣りだと思うんですよね。

ですが、釣り人たるもの、やはり釣果は悪いよりいいに越したことはないというのが、村田さんを含めた皆さんの本音だと思います。

村田氏は渓流ベイトフィネスを完全否定していますが、渓流ベイトフィネスとスピニングの違いなどを持論も交えて解説していきたいと思います。

渓流ベイトフィネスに興味があるけど、村田さんはこういってるからと迷ってるという方への参考になれば幸いです。

渓流ベイトフィネスへの村田氏の解説

渓流ベイトフィネスに対して否定的な意見を述べる動画の内容を解説していきます。

渓流ベイトフィネスはスピニングの扱いが下手な人がやる釣り

村田氏の解説によると、渓流ベイトフィネスはスピニングの扱いが下手な人がやる釣りだと仰っていますが、全くもってその通りだと思います。

渓流でベイトタックルを使う釣りが始まった歴史はまだ浅く、何十年と渓流ルアーを楽しんできたアングラーは、皆スピニングタックルで長年渓流ルアーを楽しんできました。

しかし、何十年もスピニングタックルで釣りをしていて、障害物を避けてピンスポットに百発百中で入れられるような人でも、今ではベイトタックルに持ち替えて楽しんでいる人が増えていますし、その日の気分やフィールドの状況などで使い分ける人もいます。

ベイトの最大の強みは手返しの速さですが、村田氏はスピニングでも素早くキャストできるといっています。

ですが、スピニングのように人差し指で糸を拾ってベールを起こしてキャストに入るのより、ベイトタックルはクラッチ一つ押すだけの動作ですから、スピードを限りなく早くすることはできてもルアーを回収して次のキャストに入るまでの時間は、物理的に考えてもベイトの方が早いということになります。

渓流でアップでキャストするとベイトでは巻きスピードが足りない

ベイトは巻きスピードが遅くアップで投げると早い流れに追いつけないので、使い物にならないと身振り手振りで解説していますが、ある程度渓流ルアーを楽しんでいる方はあんなに早く巻いたら魚はルアーに追い付けないと思うでしょう。

サバなどの青物にはいいかもしれませんが、アップでの釣りこそ巻きスピードやロッド操作を巧みに使ってルアーのスピードやアクションの強弱で食わせるものだと思っているので、あれほどのスピードで巻いてトィッチングしたら魚は全く釣れないです。

ちなみに、ギア比の話もされていましたので、渓流ルアーで人気のストラディックC2000SHGやバンキッシュC2000SHGと渓流ベイトで人気のアルデバランBFSやカルカッタコンクエストBFSのギア比をそれぞれ比較してみました。

スピニング

  • ストラディックC2000SHG 81㎝
  • バンキッシュC2000SHG 81㎝

ベイト

  • 22アルデバランBFS HG 71㎝
  • 22アルデバランBFS XG 81㎝
  • カルカッタコンクエストBFS HG 68㎝

一回転あたりの巻取り量はどちらも大体70~80㎝程度で、カルカッタコンクエストBFSについては少し遅い68㎝です。

いつからメーカーがギア比にバリエーションを持たせるようになったかは定かではありませんが、昔は渓流ルアーフィッシングにおいて、リールのギア比はそれほど重要視されるものではなかったですし、ギアは進化していても渓流魚が進化して早い動きになったとかはありえませんから、渓流ルアーに巻きスピードが重要な要素の大部分を占めていることはないということを、ほとんどのアングラーが理解しているはずです。

渓流釣りをあまりしたことがない人はベイトフィネスといい、本格的にやり始めるとベイトでは間に合わないとも村田氏は仰っていますが、むしろその逆で、渓流ルアーの経験が長い人ほどベイトを使ってみるとお互いの利点がよくわかります。

ちなみに村田氏は主に管理釣り場や野池やダムのバスなど、止水域での釣りが主戦場で、渓流といっても海外の大河川の本流サーモンや北海道の湿原河川などで大型のトラウトを狙う釣りが多く、小渓流などで小型のルアーを使ったルアーでの釣りに関しては、個人的な意見で恐縮ですが精通していないと見えます。

渓流ベイトフィネスよりスピニングの方が優れている

村田氏は渓流ベイトフィネスよりもスピニングの方がキャストの面でも優れていると発信していますが、キャスト精度はタックルに関係なく鍛錬次第でどうにでもなるので、ベイトだろうがスピニングだろうが上手い人は上手いし下手な人は下手なもので、上手くなりたければ何を使っても練習して上手くなります。

強いて言うならば、どちらが優れているということはなく、狙ったところにルアーを落とすにはベイトの方が簡単で、スピニングに比べてできるようになるまでの時間が短縮できるということです。この利点については両方を経験している人こそ理解できるベイトのよさですから、渓流でベイトはやらないと公言している村田氏が比較できるものではありません。

渓流ベイトフィネスにできないこと

ベイトタックルよりスピニングタックルの方が優れている部分を紹介します。

遠投が苦手

ベイトタックルはスピニングタックルに比べて遠投が苦手です。

スプールの特性上、ルアーの重量が軽くなればなるほどバックラッシュのリスクは高まるので、スピニングタックルに比べて飛距離は出せないものです。

渓流釣りに飛距離は必要ありませんが、遠投ができる分一か所の立ち位置で数か所のポイントを探ることができるスピニングタックルに対して、ベイトの場合は数か所のポイントを探るにはそれぞれのポイントの近くまでアプローチしなければ届かないといったことがあります。

近投も苦手

実は渓流ベイトフィネスは近投もあまり得意ではなく、ルアーのウェイトがロッドに乗らないままキャストしなければならないような近投が案外難しく、キャスト精度が落ちてしまいます。

特に1g台のフローティングミノーを1~2m先の倒木の下に入れるとなると結構難しく、ちょっとした力加減でバックラッシュのリスクが高まり非常に神経を使った釣りになりますが、スピニングタックルの場合は障害物を避けることのみに集中してキャストできます。

ちなみに、近投についてはスピニングでもベイトでもフリップキャストやピッチングでカバーできる部分ではあります。

ラインキャパが低い

ベイトフィネスリールのラインキャパシティはせいぜい40~50m。キャパ一杯に巻く人はいないでしょうから多く巻いてもせいぜい30~35m。

渓流釣りならそれだけラインがあれば充分という意見も多いと思いますが、北海道では上流部の渓流といえど、とんでもない化け物クラスのニジマスやブラウンが潜んでいることがあり、一度だけラインを全部引き出されてしまったことがあります。

逃げる魚に対して自分も追従していけば獲りきれる獲物だったかもしれませんが、渡れないような流れの強い場所の対岸に走られたり、時には淵などの深みに入られてしまうこともありますし、普段から20~40㎝程度のトラウトに遊んでもらっているので、いきなり50㎝を超えるような魚が掛かって縦横無尽に走り回った挙げ句豪快にジャンプされたら冷静に対処して獲ることは難しいですから、そういった点ではスピニングの方が有利と感じました。

新しいメソッドはやってみないとわからないよさがある

渓流ベイトフィネスはすでに確立されているジャンルの釣りですから、今さらとやかくいうことよりもこうした方がいいなどの建設的な話をするべきですし、釣具店の店長だったりメーカーのフィールドテスターが否定的な意見を出すには影響力も関係してきますから、外部からの圧力も含めて何かしら問題が発生しそうな気もしないでもないですが、新しいメソッドに対してあまりにもバッサリ切り捨てすぎるのもどうなの?と思います。

かつては自分も渓流ベイトフィネス否定派

そいうい自分もかつては渓流ベイトフィネス否定派でした。

風があったり狭い山の中で、あんなに投げにくいタックルを振り回す必要性や理由が理解できませんでしたが、YouTubeなどで動画を見ていると何となくですが利点も見えてくるようになって否定的な考えはなくなりました。

実際に自分で使ってみて最初は苦労しましたが、今はどっぷりハマっていますし、スピニングを使っていた時代よりも何十倍もの釣果を上げています。

スピニングは今でも使うことがある

ほとんどの釣行でベイトを使用していますが、時々スピニングで渓流を楽しむこともあります。

やはり両方にそれぞれの楽しさはありますし、ベイトでできないことはスピニングでできますし、スピニングでできないことがベイトでできることもあります。

渓流ベイトフィネスはどんどん進化している

ベイトリールはスピニングでは扱えないような太いラインを使えるといった利点から、スピニングでは太刀打ちできないような大型魚を障害物の中から引きずり出すような、力のあるタックルが主流でしたが、スピニングと変わらないラインでより繊細なフィネスの釣りも新たに生まれどんどん進化しています。

スピニングタックルでの細いラインを使う釣りは、ルアーのポテンシャルを最大限に引き出してくれる要素の一つですが、今まではベイトタックルではできなかった細いラインを使って軽量のルアーをキャストする繊細な釣りができるようになり、ベイトタックルの利点を活かして比較的容易にピンポイントにルアーを入れられるようになったことは、誰もが渓流ルアーでより多くの魚を釣ることができるようになったといっても過言ではないと思います。

もちろんスピニングでも魚は釣れますし、それぞれのスタイルや考え方に違いがあって当然ですから、自分の好きなジャンルで釣りをするのがベストですが、自分は普段からベイトタックルでルアーフィッシングを楽しんでいますし、格好から入るというよりベイトの利点を理解していたからこそ渓流でもベイトを使用しています。

ギアに関しては今後まだまだ進化していくと思いますし、渓流釣り全体がより敷居の低いジャンルにもなっていくでしょうから、渓流ベイトフィネスをやったことがない方はもし興味があれば是非検討してみてほしいと思います。

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