「ビギナー向け」北海道の渓流釣りの装備と注意点

2021年8月8日

長い冬が終わり雪代による増水が収まれば北海道もいよいよ本格的なトラウトのシーズンに突入しますね。

大自然の中で行う渓流釣りはとても気持ちがよく日々の疲れやストレスなどを癒してくれるものですが、難易度が高く、細かいルールやマナー、その他釣り具の選択や装備など、初心者には敷居が高くやってみたいと思っていても中々始められない人も多いかと思います。

ここでは基本的な渓流釣りのルールやマナーに加えて、本格的な山岳渓流というよりも入渓が楽で比較的安全性の高い里川や郊外を流れる小渓流などでの釣りに必要な装備品ついて詳しく解説していきたいと思います。

北海道は渓流魚の宝庫

渓流釣りといえば主にトラウト(マス)が対象魚となりますが、北海道にはヤマメやイワナの他ニジマスや外来魚のブラウントラウトなど数多くのトラウトが生息しています。

北海道は市内を静かに流れる渓流とはいえないような小川にもトラウトが生息していることが多く、ニジマスやブラウントラウトなど時には50㎝を超えるような大物も潜んでいることがあります。

ニジマスやブラウントラウトは北アメリカやヨーロッパなどから来た外来魚ですが、北海道内の河川で自然繁殖していて釣りの対象魚として人気の高い魚種です。

外来魚の問題はまたの機会に書くとして早速釣り方について解説していきましょう。

渓流魚の釣り方

渓流魚の釣り方は主に三種類

  • 餌釣り
  • ルアー釣り
  • 毛鉤釣り

餌釣り

振出の延竿に糸を付けてその先に結んだ針に餌を付けて川の流れに乗せて釣るいわゆる脈釣りという方法です。

上に書いた三種類の釣りの中で最も簡単に釣れる方法ですが、慣れないうちはうまく流れに乗せられずアタリがわからないまま魚が針にかかっていることが多く、結果魚が針を飲み込んでしまうことがあります。

渓流魚はとても繊細で、針を飲み込ませてエラに傷をつけてしまうと弱ってしまって助からないことが多く、個人的にはあまり推奨したくない釣り方です。

ルアー釣り

疑似餌の一種で、餌と違い水中を餌となる魚や虫のように動かして釣る方法です。

少し難しいイメージがあると思いますが、うまく魚が居るところを引いてあげれば勢いよく追いかけてくるのが見えるエキサイティングな釣りで、最も人気のある釣り方です。

ルアーの種類は主に

  • スピナー
  • スプーン
  • ミノー

の三種類に分かれていて、初心者は3~5g程度のスピナーを中心にスプーンやミノーを数個用意していくと良いでしょう。

その時々の状況によって魚が興味を持つルアーが異なるので、一度流してみてアタリが無いようなら違う種類のルアーを流してみると釣れることがあります。

毛鉤釣り

フライフィッシングやテンカラ釣法によく使われる毛鉤は、鳥の羽などを針に巻いて虫のように見せる疑似餌の一種です。

水面に浮かべて使うドライフライの他、ルアーのように水中を引いて使うウェットフライなど色々な種類がありますが、中でもドライフライは魚が勢いよく水面にジャンプしてくるので、見て楽しむ要素もあります。

また、毛鉤は自分で作る楽しみもあるので挑戦してみるのも楽しいと思います。

渓流釣りのルールとマナー

渓魚は繊細な魚

トラウトたちは冷たい水の中で生活しているため、夏の暑い時期に水から上げてしまうと急激に弱ってしまうので、魚が掛かった時は魚に触れずにリリースできる場合を除いてランディングネットを使い水中で掬うようにします。

釣り上げてからリリースするまで全て水中でできるのが理想ですが、慣れないうちは難しいので魚を掴む前に水で十分に手を冷やしてから優しく掴むようにします。

乱獲はダメ(キャッチアンドリリース)

最近は減ってきた印象ですが、子供の頃によく通っていた川では解禁日に10㎝程の新子ヤマメを100匹以上持ち帰る餌釣り師をよく見ました。

ヤマメは一生川で過ごす個体の他、一度降海し産卵にのために川に戻ってくるサクラマスとに分かれます。

繁殖は卵を産みに来たサクラマスにヤマメのオスが参加して行うことが多く、産卵のために川に戻ってきた川にオスのヤマメがいなければ何十キロも登ってきたサクラマスは子孫を残せないまま死んでしまいます。

ヤマメについては各自治体で盛んに養殖がおこなわれており、放流河川では絶滅する可能性は低いですが、ふ化事業を行っていない川は釣りすぎてしまうとすぐに資源が枯渇してしまうので、たとえ釣りの目的が食べるためであっても大小問わず何十匹も持ち帰るのはやめましょう。

川に入る前に

先行者がいる時はなるべく違う川に入るようにしたいですが、やむを得ない場合は先行者に追い付かないようにするのがマナーで、追い越して先に行ったりするのはやめましょう。

渓流釣りは上流に向かって釣り上がるのが基本なので、自分だけ下流に向かって釣り下がっていくと下流から上がってきた人と鉢合わせすることもあるので思わぬトラブルが発生してしまうこともあります。

遡行が難しい大きな川や流れがきつく上流に向かえない場合などを除いては、上流に向かって釣り上がるようにしましょう。

禁漁期間について

北海道はヤマメが主な対象魚となりますが、サケやサクラマスについても禁漁についてのルールがあります。

その他、時期や河川によっても全面禁漁であったりキャッチアンドリリース区間を設定している場所もあります。

いくら初心者でも禁漁について自分で調べられない人には渓流釣りをしてほしくないのでここで説明はしませんが、これを守らないと密漁として法律で罰せられることもあるので必ず守るようにしてください。

「フィッシングルール2021 Rule&Manner」

渓流釣りで遭遇する危険

いくら入渓が楽で比較的安全性の高い里川や郊外を流れる小渓流だとしても、釣りは自然が相手の遊びで何かしらの危険を伴うことがあるので必要最低限の装備は整えておく必要があります。

  • アブやハチ、マダニなどの害虫
  • ヒグマや蛇などの野生動物
  • 天候や季節による川の変化
  • 川底の状況

※重要

北海道の川はキタキツネなどが媒介するエキノコックスに汚染されている可能性があるため絶対に生水を飲んではいけません。

害虫

7月にもなると様々な虫たちが飛び交うようになり川辺もにぎやかになる季節で、アブやハチなども盛んに飛び交うようになります。

特にスズメバチは非常に危険な虫ですが、巣に近づいたり刺激しなければそれほど好戦的な虫ではありません。

時々人の周りに飛んでくることがありますが、単独で来ることが多くその場合は主に偵察が目的なので興味が無くなれば勝手に去っていきますが、しつこく付きまとわれるような場合は近くに巣がある可能性もあるのでその場から早めに退避しましょう。

もしアタックしてくるような場合は頭に攻撃してくることが大半なので、勢いよくしゃがんで体制を低くすれば意外と見失ってくれます。

アブはある意味スズメバチより厄介な蚊と同じ吸血昆虫なので、集団で積極的に刺しに来ます。

強力なハッカ油入りの虫よけを使い、汗で流れてしまう前にこまめにスプレーしておきましょう。

様々な感染症を引き起こす可能性のあるマダニについては、釣りの最中気付かず帰宅後の入浴時などで気が付くことが多いので、もしマダニに刺されている場合は自分で取らずに早めに病院を受診しましょう。

害虫については不用意な藪漕ぎを避けることと、ウェーダーと明るい色のナイロン製のジャケットや帽子などでかなり防ぐことができるので、虫よけと併用して必ず準備しておきましょう。

野生動物

ヒグマについては山奥の山岳渓流に行かない限り遭遇する確率はかなり低いですが、郊外の田園地帯などで稀に出没することがあります。

子供の頃よく自転車で通っていた渓流で遭遇したことがありますが、距離にして50mくらいだったと思います。

その時は自転車のベルを何度も鳴らしたら逃げていきましたが、姿が見えなくなった後一目散に逃げ帰りました。

ヒグマも自ら積極的に攻撃してくる動物ではないですが、お互い気付かずに至近距離で遭遇してしまった場合は高確率で攻撃の対象となります。

そのため山奥の渓流ではなくても車通りも少なく人気のない河川では熊除けのベルは必ず身に付けておくようにしましょう。

また、クマは食べ物に対する執着心が異常なので、農作物やゴミなどの人間の食べ物の味を一度覚えてしまったクマは山にとどまらず積極的に住宅地へ降りてくるため非常に危険です。

郊外の静かな河川などに行く場合は万が一のためにクマ用の撃退スプレーを携行しておくと良いでしょう。

北海道に生息する毒蛇はマムシの一種類のみですが、河原などにもによく生息しているので気付かずに踏んでしまったりすることがあります。

また、岩や護岸帯を上がる時に手をかけたところにいたこともあるので、見えないところを上る時は注意が必要です。

マムシは積極的に攻撃してくることはありませんが、動きが非常に早いので絶対に触らないようにしましょう。

マムシの他にアオダイショウやシマヘビなどもよく見かける蛇で、アオダイショウは非常におとなしい個体が多いですが、シマヘビは結構好戦的な蛇なのでイタズラすると確実に噛まれます。

噛まれたら破傷風を発症してしまう場合もあるので、イタズラする人はいないと思いますが見かけても触らずそっとその場から離れるようにしましょう。

森のクマさんから人間様へのお願い

天候や季節による川の変化

北海道も4月になると雪がなくなり過ごしやすい気候となりますが、気温が上がることで残雪による雪解け水が雪代となり春の渓流は一年で最も水量の多い時期となります。

普段河原を歩けるような河川でも増水により河原のない河川になってしまうことが多く、どうしても川の中を歩くことが多くなりがちですが増水により透明度も下がり水量が多い分流れもきつく水深も深くなるので注意が必要です。

また、渇水期の夏でもダムの放水や天気予報にはない局地的な突然の雷雨などもあると特に急激な増水によって入渓地点に戻れなくなる場合もあるので、特に側溝のような三面護岸の河川は川の水が濁り始めたり増水してきた場合はすぐに退避するようにしましょう。

川底の状況

川によっては底が泥や砂地で足が埋まったり岩盤など滑りやすかったりするので、必ずフェルトソールのウェーダーを履いて川に入るようにしましょう。

水面のギラつきを抑える偏光グラスは、目を保護するだけでなく水中の形状を見るためには重要なアイテムなので、転倒の危険を回避するためにも安い物で十分なので持っておくと良いでしょう。

また、川の流れは様々な変化があり膝下程度の深さでもその先に大きな落ち込みなどがあると転倒時に流されてしまうことがあります。

場所によっては大きな落ち込みや滝つぼは3m以上の深さがあるようなところもあるので、川の中を遡行する時は常に注意して決して無理をしないようにしましょう。

渓流釣りの装備や注意点「まとめ」

渓流釣りのルールやマナー、注意点などを主に書いてきましたが、最後に必要な装備をまとめてみましょう。

装備(必ず必要)

各種釣り具

竿やリールの他にできる限り魚を傷めないようにするためにもランディングネットは携行しておきましょう。

プライヤーなどの針外し

釣り上げた渓流魚は猛烈に暴れるため針を外す際に危険を伴います。

また、ルアーなどはトリプルフックといって三つ又の針が付いているものが多く、特にミノーは前後に二つの針が付いているので口に掛かった針を外している間にもう一つの針が魚体に刺さったり自分の手に刺さることがあるので、針を外す際はプライヤーを使って外すようにしましょう。

渓流魚の針を外すのは先曲がりのフォーセップというプライヤーが便利です。

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ウェーダー

水の冷たさや滑りやすい川底の危険を避ける重要なアイテムで、水中以外でも害虫や蛇などから足を守ってくれます。

熊除けベル

基本的に携帯ラジオなど音が鳴るものであれば専用のベルじゃなくても大丈夫ですが、必ず一つは身に着けておきましょう。

フィッシングバッグ

ルアーケースやハサミなどの小物類の他、タオルや飲み物などを入れておくのに必要で、安い物で良いので両手が使える肩掛けのフィッシングバッグかリュックを用意しておきましょう。

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色違いで同じものを二つ持っていますが、ちょっとした食べ物とルアーケースの他にタオルや小物類などを入れてもまだまだ余裕がありますしポケットが多くとても便利です。

薄手のナイロンジャケットなら小さく畳んで入れることもできますよ。

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ナイロンジャケットなどのレインウェア

いくら暑くても渓流釣りにタンクトップと半ズボンはご法度。

突然の雨や害虫に備えて薄手のナイロンジャケットを必ず携行しましょう。

帽子

日差しの強い日は熱中症になりやすくこまめな給水と休憩が重要ですが、帽子も日差しの暑さから守ってくれるアイテムで、スズメバチなど頭を狙ってくる害虫からも身を守ってくれるので必ず着用しておきましょう。

装備(あると便利)

フィッシングベスト

フィッシングベストはポケットがたくさんついていて非常に便利ですが、僕のようにどこに何をしまったかすぐにわからなくなるような人はバッグを持ち歩いた方が良いでしょう。

偏光グラス

偏光グラスは目を保護するためにも是非持っておきたいアイテムですが、水中が全て見えるわけではありませんし視力が低い人は逆に見づらくなる場合もあるので、視力の低い人はサングラスよりも眼鏡をかけるかコンタクトとサングラスを併用すると良いでしょう。

携帯ドリンクホルダー(ペットボトルホルダー)

500mlのペットボトルを腰にぶら下げておけるので試しに買ってみましたが、飲みたい時にすぐに飲むことができるので重宝しています。

100円ショップなどにも売ってますが遡行途中に落ちることがあったので、アウトドア用のしっかりした物を購入したところ保冷能力もあり非常に便利です。

最後に

かなり内容の濃い文章でしたがいかがだったでしょう。

ハードルの高い釣りと感じる人も多いと思いますが、そのハードルを越えた先には何物にも代えがたい壮大な自然や渓魚の美しさに出会うことができます。

もし自分の好奇心が心のブレーキを超えた際には道具を揃えて思いっきり渓流釣りの魅力を感じてみてくださいね。

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Posted by dosankoebi