初心者のためのカレイの投げ釣り講座「本格派カレイの投げ釣り師への道を徹底解説」

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主に北海道の道央地区でカレイの投げ釣りを楽しんでいて、カレイの投げ釣り歴はかれこれ20年以上になります。

※自己記録の一部

  • クロガシラカレイ 52㎝(苫小牧西港)
  • マガレイ 38㎝(伊達方面)
  • スナガレイ 30㎝(積丹半島)
  • イシガレイ 45㎝(室蘭港)
  • マツカワカレイ 42㎝(日高方面)

カレイは港の岸壁などでコンパクトなルアーロッドなどで初心者にも気軽に楽しめるジャンルの釣りである一方で、本格的な投げ釣り師は4m以上のロッドを操り100m以上沖の獲物を狙うような豪快さが魅力な釣りでもあります。

今回は、初心者がのんびり楽しむファミリーフィッシングではなく、本格派の投げ釣りアングラーを目指す脱初心者のための釣り方のテクニックやタックルの選び方などを徹底的に解説していきたいと思います。

この記事は、本格的なカレイの投げ釣りに挑みたいという方が対象の記事ですので、実力に応じたスタイルではなく確実に釣果を上げるための解説で、少しスパルタ的な内容となっています。

もし、途中で気分を害された場合や自分には合わないという方は、このページを閉じていただいて結構ですが、決して難しい内容ではなく読むだけでもきっと上達するので興味のある方は是非最後まで読んでみてください。

目次

カレイの投げ釣りは遠投が命

遠投は最低100mを目指せ!

カレイの投げ釣りの人気ポイントは、カレイが潜むポイントが近く多くの人が狙いやすいため非常に混雑していることが多く、定着魚であるカレイはあまり頻繁に移動しないため、魚が抜かれて数が減ってしまうと中々釣果にありつけないことが多いものです。

一方で、近距離では根掛かりが激しかったり魚がいるポイントまで距離があるような場所は、一般的に釣れない場所として認識されていて空いていることが多いものですが、遠投して魚がいるポイントまで仕掛けを投げることさえできれば数も型も期待できるだけでなく、釣り場の選択肢も広がるので絶対的に遠投が有利です。

100m投げるにはそれなりに体力や腕力が必要と感じる人も多いですが、適切な投げ方をマスターすればそれほど難しい距離ではなく一般的な成人男性ほどの体力があれば誰でも投げることができます。

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カレイの投げ釣りに必要な遠投用ロッド

遠投でのカレイの投げ釣りは100g以上あるオモリが付いた仕掛けを100m以上投げるため、負荷に耐えられる4.0~4.25mの遠投用の投げ竿を使います。

基本的にオモリ負荷25~33号程度の投げ竿が理想で、体が大きく腕力や体力に自信のある方は35号以上に上げても大丈夫です。

カレイの投げ釣りは置き竿で狙うので、三脚にロッドを立てかけて使うのが一般的です。

ロッドの本数は一本でも釣りが可能ですが、遠近投げ分けたりその日の状況を見るのに仕掛けや餌の種類を変えたりすることも多いため、最低でもロッドは二本用意した方が良いでしょう。

カレイの投げ釣りに必要な遠投用リール

カレイの投げ釣りは遠投が有利のため、浅溝スプールが搭載された大口径の投げ釣り用大型リールを使用しますが、各メーカーから発売されているハイエンドモデルの上位機種を使う必要はなく、エントリーモデルの投げ用リールで十分です。

ドラグ機能に関しては、キャスト時にドラグが滑った時に指を怪我することもあるので、カレイだけを釣る場合は全く必要ない機能ですが、カレイ以外に大型のエイやサメが掛かる可能性のある地域ではドラグ機能付きのリールを使用しても良いでしょう。

ラインキャパシティーについては、最低でもナイロン2号ラインが200m以上巻けるものを使用します。最近はPEライン用の超浅溝スプールが主流ですが、カレイの投げ釣りに関してはナイロンラインの方がお勧めで、シマノのスピンジョイやアクティブサーフ、ダイワのファインサーフなどが対象のリールとなります。

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遠投で狙うカレイ仕掛けはシンプルイズベスト

北海道では遠投でのカレイの投げ釣りは、飛距離が出やすい胴突き仕掛けや片天秤仕掛けが人気です。

いずれも無駄な装飾を省いたシンプルな仕掛けの方が空気抵抗が小さくトラブルも少ないですが、幹糸が細いとキャスト時に振り切れてしまうので、市販の仕掛けを使用する場合は選択肢はかなり少なくなります。

市販の仕掛けの中から選ぶ場合はキャスト時の衝撃に耐えられる幹糸14号以上の仕掛けを使用するか、最終的には自作するのがお勧めです。

カレイの投げ釣り用のオモリ

カレイの投げ釣り用のオモリは25~30号をベースに、潮が早く仕掛けが流される場合は根掛かりしやすくなったり仕掛けが絡みやすくなるので、33号や35号まで上げて使います。

濁りがある場合はアピール力の高い蛍光カラーのオモリも有効です。

オモリの種類はたくさんありますが、遠投に有効な弾丸オモリなどの空気抵抗の少ないものがお勧めです。

カレイの投げ釣りに必要な備品

  • ロッド
  • リール
  • 仕掛け
  • オモリ

これだけあればとりあえずカレイの投げ釣りはできますが、上記の他に重要なアイテムもあるのでご紹介します。

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フィンガープロテクター

遠投での投げ釣りは指に強い力が掛かるため、素手で投げると確実に怪我をします。投げ釣りは必ずフィンガープロテクターを付けてキャストしてください。

三脚

ロッドを立てかけておくための道具です。

三脚は収納しやすいよう重量が軽いアルミ製の折りたたみ式で、ロッドの重さや風などで簡単に倒れてしまうため、股の付け根部分に付いているフックにオモリをぶら下げることで安定し転倒しなくなります。オモリは水を入れたバケツをぶら下げたりビニール袋に砂や石を入れたもので十分です。

よく防波堤のコンクリート壁にロッドを立てかけたりしている人を見ますが、ロッドに傷が付くので絶対にやめてください。

特に遠投で狙うカレイの投げ釣りは、ロッドへの負荷が非常に高くキャスト時に強い衝撃が加わるため、塗装の下まで入るような深い傷があるとロッドが折れてしまうことがあります。

また、投げ竿に限らずロッド全般に言えることですが、地べたに直接ロッドを置くのも良くないので必ず三脚を使うようにしましょう。

価格が少し高めですが、丈夫で使いやすい「第一精工のサーフ三脚レバー式DX2号」を長年愛用しています。

クーラーボックス

クーラーボックスは釣った魚を入れる以外に餌などを保存しておくためにも必要です。

沿岸は風が強いことも多く軽いものは飛ばされやすいですし、カラスやカモメなどに餌を持っていかれることも多いので、使用時以外はなるべくクーラーボックスに入れるようにしましょう。

クーラーボックスは丈夫なため椅子の代わりにもなりますし、防波堤の段差を上がる際の踏み台代わりにもなります。

カレイは主に冬から春にかけての寒い時期の釣り物なので、保冷力の高い高額なクーラーボックスは必要ありませんし、クーラーボックスは魚や餌を入れるとどんなにきれいに洗っても匂いや汚れが取れなくなるので安いもので十分です。

容量と持ち運びやすさを考慮して20~24L程度のサイズを選べば良いでしょう。

スカリ

釣った魚を一時的に海中で保存しておける道具で、簡易的な生け簀のようなものです。

カレイは時合と呼ばれる食いが立つ時間帯が短いこともあり、釣れる度に締めて血抜きをしているとせっかくの時合を逃してしまうため、一時的に生かして保存しておけるスカリがあると便利です。

スカリは丸形と四角型のタイプがありますが、スカリごとクーラーボックスに入れることができる四角型がお勧めです。

ロッドケース

カレイの投げ釣りは大きな荷物を持って防波堤など長い距離を歩くことも多いため、ロッドケースは複数本のロッドを入れるメインスペースの他に、三脚や予備の仕掛けなどの小物類を入れられる収納ポケットがあるので非常に便利です。

投げ竿の仕舞寸法は振出竿が105~130㎝、並継竿は140~150㎝程度なので、自分が使っているロッドの仕舞寸法に合わせたサイズのロッドケースを選びましょう。

ロッドケースの素材

ロッドケースの素材はソフトケースとハードケースの他、セミハードタイプのものがあります。

ソフトケースは軽くて運びやすいですが、中のロッドに傷が付きやすいデメリットもあります。

ハードケースは中のロッドをしっかり守ってくれる頑丈なものが多いですが、重量が重く持ち運びも大変なことが多いです。

リールインタイプかストレートタイプか

リールインタイプのロッドケースは、ロッドにリールを装着したままケースに入れることができますが、リールの分重量が増えるため持ち運びが大変です。

ストレートタイプのロッドケースは、ロッド以外は小物類しか収納できませんが、リールインタイプのものより軽量なため持ち運びは楽です。

リュック

リールやオモリなど重量のあるものはリュックに入れて背中に背負って運ぶと移動が楽です。

各釣り具メーカーから機能性抜群のものも発売されていますが、アウトドア用のリュックなどでも代用できます。

カレイの投げ釣りのラインシステム

カレイの投げ釣りに使う道糸は遠投に有利な細いラインを使います。

ここでは遠投で狙うカレイの投げ釣りのラインシステムについて詳しく解説していきいます。

カレイの投げ釣りはナイロンラインがおすすめ

一般的なカレイの投げ釣りに使うラインのお勧めはナイロンラインで、丈夫さと遠投性能の両方を兼ね備えた3号辺りが最も使いやすい太さですが、慣れてきたら2号まで落としても良いでしょう。

PEラインをお勧めしているサイトが多いですが、カレイの投げ釣りはキスの引き釣りのように感度を重要視する必要はありません。

PEラインのような伸びのないラインは気難しいカレイの捕食に対してデメリットも多い上、引っ張り強度の高いPEラインはロッドへの負担も大きいので、PEラインの扱いに慣れていない人はライントラブルでガイドに絡んだ際にガイドが破損したり最悪ロッドを折ってしまうこともあるので、慣れるまではナイロンラインを使用しましょう。

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力糸を繋いでキャスト時の振り切れを防ぐ

カレイの投げ釣りは道糸の先に力糸(ちからいと)というテーパー状のラインを結んでキャスト時の振り切れを防ぎます。

力糸の太さ

力糸は、長さが13~15mほどあり、細い方を道糸側、太い方は仕掛け側に繋いで使います。

2-8、3-14、3-16などといった太さのバリエーションがありますが、3-14号または3-16号辺りを選んでおけば良いでしょう。

道糸と力糸の結び方

道糸と力糸の結び方は一般的なライン同士の接続方法なら何でもよく、簡単な電車結びなどで十分です。

キャスト時に振り切れる恐れがあると強力なFGノットなどを推奨する人がいますが、長さが15m近くある力糸はキャスト時は半分以上リールに巻いてある状態でキャストするので、結び目に負荷がかかることはなく振り切れることはありませんし、根掛かりした場合はどんなに強力な結び方をしても道糸が切れるので結び方に拘る必要はありません。

また、接続部のガイド抜けに関しては、大口径ガイドが主流となっている現在の投げ竿には結び目の大きさは全く問題視する必要はありません。

力糸の色

色は特にこだわる必要はないので好きな色を使うと良いでしょう。人気のカラーは赤や黄色などの他に黒もよく使われている色です。

力糸のメーカー

今まで様々な力糸を使用しましたが、しなやかさもあって丈夫なサンラインテーパー力糸を愛用しています。

ゴーセンの力糸は安くて丈夫ですが、フロロカーボンのようなゴワゴワ感があり巻き癖も強いので、遠投に慣れていない初心者には少々扱いが難しいかもしれません。

力糸の交換時期

力糸の交換時期は、特に劣化などの症状が見られなければ道糸の交換時期に切り離して新しい道糸に繋いで使っても良いですが、劣化しているようであれば道糸と一緒に交換すると良いでしょう。

新品の力糸は巻き癖が付いていることも多いので、フルキャストする前に餌無しの仕掛けを20~30m投げてしっかりとテンションを掛けて巻き取ってから使うと思わぬライントラブルを避けることができます。

道糸の交換は3~5回の釣行毎

ナイロンラインはしなやかで丈夫なラインですが、海水に触れると劣化が早まり強度が落ちるので、3~5回毎の釣行で交換するのが理想です。

25m毎色分けしているラインが飛距離の目安を知ることができて使いやすい

投げ釣り用のラインは25m毎に色分けされているものがあり、自分の投げた飛距離の大凡の目安を知ることができます。

複数本のロッドを使うことが多い投げ釣りは、1000m巻きなどの徳用ラインがお勧めです。

カレイの投げ釣りの餌

カレイの投げ釣りは、イソメなどの虫餌を使うことが多いですが、遠投する場合はキャストの衝撃でちぎれてしまうので、塩で締めて水分を抜いた塩イソメを使います。

塩イソメは釣具店でも売っていますが、自分でも簡単に作れるので是非自分で作ってみてください。

塩イソメの作り方

パックからイソメを取り出し新聞紙の上に広げます。

広げたイソメの上に塩をたっぷり塗して新聞を藁納豆のように丸めて両端を輪ゴムなどで縛って常温で放置します。あまりにも新鮮で元気なイソメだと暴れてちぎれてしまうので、元気すぎる場合は15分ほど冷凍庫に入れてから締めると良いでしょう。

ある程度水分が抜けたら新聞紙を新しいものに取り換えて、水分が漏れないようなジップ付きの袋などに入れて常温で保存します。この際塩を追加したり冷蔵庫に入れたりするとさらに水分が出てちぎれやすくなるので注意しましょう。

また、塩イソメを作る際は、釣りで余った活きの悪いものだと締めた際にボロボロに切れてしまうので、なるべく新鮮なイソメを使いましょう。

即席の半生イソメもお勧め

生イソメを買ってきて釣り場で塩をかけるだけのずぼらな作り方ですが、案外丈夫で切れないですし半生なのでカレイの食いも悪くありません。

餌の準備ができず途中でイソメを買ってから釣り場に向かう時は是非試してみてください。

匂い付きのイソメもお勧め

エビの粉末やニンニクの粉末など添加剤も集魚効果があってお勧めです。

食い渋りで苦戦しそうな時は使用してみると良いでしょう。

カレイのアタリの見極め方

カレイのアタリは基本的に竿先を見て判断しますが、使っているロッドの硬さやオモリの重さ、道糸や仕掛けの種類によってもアタリの出かたが違うので、竿先の動きだけではなく道糸の動きなども見て総合的に判断をするのが釣果を上げるコツです。

合わせるか悩むような微妙な違和感は次のアタリを待った方が良い

竿先が微妙に揺れるけど風の影響なのか波の影響なのか、それともカレイが餌を啄んでいるのか判断が難しいことがよくありますが、一気に餌を飲み込むような捕食はほとんどしないので、確実に餌を飲み込むまで待ち早合わせは厳禁です。

聞き合わせをする

アタリがあっても後が続かない場合は、リールを少し巻いて仕掛けの位置を少しだけ動かしてみる(聞き合わせ)をするとカレイが乗っているか乗っていないかの確認ができます。

カレイが乗っている場合は、仕掛けを動かした際に嫌がって暴れるので、竿先に再び強いアタリが出ることが多いですが、カレイが乗っていない場合はそのまま手前に引っ張られるだけなので竿先にアタリが出ることはありません。

竿は最低二本並べて使う

※画像内の三本の竿は中央の竿にカレイが乗っています。

竿を数本使用するのはカレイが釣れる確率を上げるためだけでなく、他の竿の動きとの比較ができるためで、聞き合わせをした後の竿先の動きは隣同士の竿先の動きの違いで簡単に判断できるからです。

そのため、竿はできるだけ同じ種類で同じ号数の竿を使用し、潮が早いポイントでは流されてしまい自分のライン同士が絡まりやすくなるので、道糸やオモリの号数も合わせるのが望ましいです。

主なアタリの出かた

実釣で役立つ主なカレイのアタリの出かたと合わせのタイミングを解説していきます。

小さな前アタリの後引き込むようなアタリ

竿先が少し上下に揺れた後に止まり、しばらくすると引き込むような大きなアタリが出ます。

引き込むような大きなアタリの後、張っていた道糸が弛んだり竿先が立ち上がる場合は、餌を飲み込んでいる状態なのでこのタイミングで合わせましょう。

前触れのない道糸の弛み

前アタリが無くいきなり道糸が弛むパターンで、大型のカレイほど前アタリが小さく、気付かない内にいきなり道糸が弛むパターンが多いです。

特に50㎝級の大型クロガシラカレイやマコガレイなどは、道糸が高切れしたのではないかと錯覚するほどの大きな弛みが出ることもあります。

この時点で合わせても大抵乗っていることが多いですが、弛んだ分の道糸をゆっくり巻いて張っていくとアタリが出たり再び道糸が弛むことが多いので、大型の座布団カレイを確実に仕留めるには時間をかけて慎重にアタリを見るのも良いでしょう。

いきなり竿尻が持ち上がるパターン

足元など近い距離で探っていると多いアタリで、竿尻が持ち上がり三脚の上でシーソー状態になることもあります。

カレイに限らず小型の魚ほど派手なアタリが出ることが多く、竿尻が持ち上がるとさぞかし大きな魚が掛かったのではないかと期待して合わせるとがっかりすることもしばしば。

また、派手なアタリの後にアタリがないような場合は、ラインテンションが強すぎるPEラインを使用している時に良く現れる現象で、カレイが違和感を嫌って餌を離してしまっている場合も多いので、張っていたラインを少しだけ緩めて次のアタリを待つか餌を交換して投げなおす方が良いでしょう。

カレイの投げ釣り「キャスティングの基本動作」

どんなに性能の高い高額なロッドを使ってもキャスティングの基本ができていないと飛距離は出ませんが、基本的な投げ方さえ覚えてしまえば100m程度の距離なら誰でも簡単に投げられるようになりますし、力の弱い女性の方でも投げられるようになります。

キャスト技術が高いわけでもないですし腰を悪くしてからは10年以上フルキャストしていませんが、それでも100m程度は投げることができるので多少の参考にはなると思います。

ロッドの持ち方と基本的な投げ方

通常スピニングリールは右手(左利きの方は左)の中指と薬指の間にリールフットを挟んで投げますが、投げ釣りの場合はリールが非常に大きいため薬指と小指の間にリールフットを挟んで投げます。この時左手は竿尻(ロッドの一番下の太くなっている部分)を持ちます。

ロッドの向きは投げる方向の反対側に向けてリールは必ず上方向にして構えます。

垂らしの長さはロッドの硬さや使う人の体格によって変わりますが、長すぎるとロッドにオモリを乗せるのが難しくなり、短すぎるとロッドの先端のみに力が加わり破損の原因になるので極端に長くしたり短くしないようにしましょう。

最初の内はオモリがバットガイド(一番手元に近いガイド)と二番目のガイドの中間辺りに来るように垂らしを調整してみて、上手くオモリを乗せる感覚を掴めるようになったらバットガイド付近まで長くしてみましょう。

投げ方は野球のボールを投げるのとほぼ同じ要領ですが、ピッチャーの投げ方ではなく外野手がバックホームをする際の投げ方をイメージすると良いでしょう。

キャスト時は胸を張って肩幅程度に足を開き海に向かって半身で構えます。竿の持ち方は竿尻を持った左手を前に突き出しリール側を持った右手は自分の頭の右後ろ側にして構えます。

この時はまだ後ろを見たままの状態でキャストの体勢に入ります。

オモリの重さを感じながら重心は体の中央に残したままロッドを頭の上に持ち上げるようにして振り始めます。この時まだ力は入れていません。

オモリの重さを感じながら前方へ振っていくのですが、この時張っていたラインが緩みオモリの重さを感じなくなると、いわゆる二段乗りになってしまい、飛距離が出ないだけでなく緩んだラインがガイドに絡んだりするライントラブルが起こり、ロッドの破損に繋がるキャストになってしまいます。

オモリをしっかり乗せている状態をキープしていると、ロッドの先端が頭上を越える辺りが最も負荷が掛かりロッドが最大限に曲がるタイミングとなるので、このタイミングで指を離してラインを開放します。

ラインから指を離した後は、振っていたロッドを40~45度の角度でしっかり止めることでロッドの反発力が活きて飛距離が伸びます。

この「止め」を行わずにロッドを前方に振り切ってしまうと、ロッドの反発力を吸収してしまい極端に飛距離が落ちてしまいます。

この画像は投擲フォームも酷い悪い例の一つですが、オモリをしっかりロッドに乗せて投げることさえできればロッドを曲げることはできるので、フルキャストしなくても100m程度は楽に飛ばすことができます。

ロッドの振り幅が重要

釣り竿は基本的に真後にロッドを向けて前に振り込んで投げるのですが、投げ竿はルアーロッドのように振りかぶった後の反発を利用して投げることができないので、少しでもロッドの振り幅を稼ぐためロッドの穂先は地面に付けた状態から投擲を開始します。

投げる時は必ずオモリは自分の方へ向けてラインをまっすぐに張っておきます。

オモリの位置が悪いとキャスト時に方向が定まらずどこに飛んでいくかわからない非常に危険なキャストとなってしまうので、必ず竿先を真後ろに向けてオモリを自分の方へ向けて置きます。

オモリを置く位置が決まったら、オモリが動かないようにそのまま横に半歩ずれてラインがVの字になるようにしてからロッドを振り始めると、オモリを真後ろに置くより振り幅が稼げるのでより飛距離を出しやすくなります。

キャスト時は必ず周囲の安全を確認

投げ釣りは4m以上もあるロッドを使って100g以上もある鉛を投げるので、投擲前は必ず周囲の安全を確認してから投げましょう。

また、回転投法やスイング投法などといった競技で使用する投げ方は危険が伴うので、港内や人がいる場所ではやらず人のいない砂浜などで練習するようにしましょう。

初心者のための本格的なカレイの投げ釣り講座「まとめ」

今回は初心者のための遠投を主体とした、本格的なカレイの投げ釣り講座の解説記事をまとめてみました。

遠投しなくても釣れるようなポイントに行けばカレイは釣れますし、チョイ投げでも十分な釣果を上げられるという方には役に立つ内容ではなかったかもしれませんが、チョイ投げで釣れる場所は非常に混雑していて、せっかく釣りに来ても竿を出すことすらできないこともあります。

遠投さえできれば他の釣り人が攻めていない(攻められない)ポイントを狙うことができるため、遠投ができないよりもできる方がはるかに釣果は上がります。

また、遠投で探れる範囲は正面だけではなく扇形に攻める範囲を広げられるので、当然磯や出岬、防波堤の先端などでも有利になります。

筆者が愛用しているサーフリーダーとスピンパワーはかれこれ10年以上使用しているシマノの投げ竿ですが、特別高額なロッドやリールを使わなくてもエントリークラスと呼ばれる一万円台のロッドやリールでも十分な飛距離が出せますし、シマノやダイワなどの一流メーカーのロッドやリールは丈夫で長く使えて経済的ですし、興味のある方は遠投に挑戦してみてはいかがでしょう。

周りが誰も釣れていない状況で、自分だけ誰も探っていないような遠い距離からカレイを引き寄せる時の爽快感は、投げ釣りをさらに楽しくさせてくれますよ。

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