国内旅行で人気の北海道は、釣り人にとって「聖地」と呼ばれるほど魚種が豊富で北海道でしか見ることのできない魚も多く、しかも釣れる魚のサイズも大きいことで知られています。
いくら北海道といえども宿泊先のホテルの近くの海や川で簡単に釣れるような魚なんているの?
実は結構簡単に釣れちゃったりするのが北海道のポテンシャルです。
北海道に旅行する方はほとんどが観光がメインだと思いますが、移動のついでにちょっと釣りしてみたいといった気軽な感じでも釣りができるので、興味のある方はコンパクトに収まる釣り具を持って海や川に行ってみてはいかがでしょう。
今回は生粋の道産子が初心者でも簡単に釣れる北海道ならではの魚の種類と釣り方をご紹介します。
やっぱり北海道といえば鮭ですが
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北海道では秋味と呼ばれ、夏から秋にかけて産卵のために生まれ故郷の川に戻ってくるために接岸する個体を狙う釣りです。
地元色の強い釣り
鮭釣りはそれほど難易度が高い釣りではありませんが、場所取りや一般の方が知らない地元のローカルルールなどが存在します。
あるポイントでは投げ釣りだったり、他のポイントではウキルアーだったりと、ポイントによって他の人に釣り方を合わせるなどといった暗黙の了解みたいなものがあります。
トラブルが多い
また、鮭釣りのアングラーの中には気が強い人が多く、中には気が立っている釣り人も一定数いるので、特に混雑しがちな人気の釣り場では度々トラブルになることもあります。
そのようなことから、北海道民としては観光ついでに初心者が北海道で鮭を狙うのはやめた方が良いとしか言えませんが、どうしても釣りたいという方は、不要なトラブルを避けるためにポイントの特徴を熟知しているベテランアングラーや地元の人にガイドしてもらうのが良いでしょう。
北海道トップクラスの人気魚種「ホッケ」
ホッケは主に北海道の日本海側でよく釣れる魚種で、釣って楽しい食べて美味しい魚なので鮭と共に北海道内でも特に人気の高い釣り対象魚です。
ホッケを狙うのは春か秋
例年11月下旬から産卵が始まり5月下旬頃までが釣りのシーズンですが、北海道の冬は釣りをするには過酷な時期なので春が最もおすすめです。春は道南方面から釣れ始め、ゴールデンウィーク頃にかけて徐々に北上していきます。
釣り方はルアーフィッシングやホッケサビキがお勧め
釣り方は様々で、ウキフカセやサビキ、投げ釣りでもよく釣れます。漁港内では足元に落とすだけの垂らし釣りでも釣れるため、6~7f程度のML~Mクラスのルアーロッドにホッケ用のサビキ仕掛けを用意すると良いでしょう。
撒き餌で群れを寄せるのが効果的
付けエサはオキアミや魚の切り身などの身餌などを使用し、撒き餌も粉物と撒き餌用のオキアミを混ぜて少量ずつ巻きながら群れを寄せて釣ります。
群れを寄せてしまえば数釣りが可能なので、たくさん釣って宅急便などで自宅に送っても良いかもしれませんね。
根魚王国北海道が誇る最強のゲームフィッシュ「アイナメ」
北海道ではアイナメのことを「アブラコ」と呼びます。漢字だと油子と書きますがそれほど脂の乗った魚ではなく、北海道では食すにはそれほど人気のある魚ではありません。
釣り方は様々
主に投げ釣りの対象魚ですが、ルアーでもよく釣れるのでロックフィッシュゲームとしても人気の魚種です。アベレージは30~40㎝程度で、最大クラスになると50㎝を超え重量も1.5㎏を超えてくるものもいます。
大型アイナメの引きは非常にパワフル
北海道全域で狙うことができる魚種ですが、中でも日高から根室の沿岸にかけて生息する亜種のウサギアイナメは、アイナメの中でもさらに大型化するため非常に強烈なファイトを味わうことができます。
ルアーフィッシングはワームが主体
ルアーフィッシングの場合、普段バス釣りをする方ならM~MHクラスのロッドであればそのまま流用できるので、バス用のワーム以外にも甲殻系と小魚系のソルトウォーター用のワームもいくつか用意しておきます。餌を使う場合はサンマやサバの切り身を使うと良いでしょう。
海のブラックバス「クロソイ」を始めとするソイやメバルなどの根魚
北海道に生息する岸から狙える主な根魚は「クロソイ・マゾイ・シマゾイ・ハチガラ」の四種と、メバルの仲間「ガヤ」になります。
ハチガラ(オウゴンムラソイ)についてはレアな魚種で狙うには少し難しいですが、他の三種のソイとガヤ(エゾメバル)については比較的簡単に釣れる魚種で、港の岸壁などの垂らし釣りで簡単に釣れます。
ソイは夜釣りがメイン
ソイについては夜釣りがメインになり、場所によっては年中狙うことができますが、おすすめは6~10月です。基本的に北海道内のどこの港でも釣れる魚種ですから、宿泊先の近くの海で近くに漁港がある場合は狙ってみると良いでしょう。
釣って楽しい食べて美味しい魚
釣り方は簡単で上記のアイナメと同じバス釣りタックルを流用する釣り方で釣れますが、中層でヒットすることも多いのでスイミング系のワームも用意しておくと良いです。
アベレージは時期やポイントで大きく変わりますが、平均で15~35㎝、最大で50㎝クラスの大物も釣れることがあります。中でもクロソイやマゾイは非常に美味で刺身や鍋にすると絶品なので、キープサイズが釣れた場合は是非食してみてください。
小物釣りの代表格「チカ」
我々が子供の頃は初めて海釣りをするならチカ釣りというくらいポピュラーな魚種でしたが、最近は数が減ってきたのか狙って釣るのが難しくなってきたような印象です。
チカという魚は道外の方にはあまりなじみのない魚ですが、キュウリウオ科の魚でワカサギそっくりな魚体で味も良く似ているとても美味しい魚です。
誰でも簡単に釣れる魚
チカは群れがいれば誰でも簡単に釣れる魚です。
釣れる時期やサイズは地域によって大きく変わりますが、主に秋から冬にかけてと早春に釣れているところが多いです。
20㎝オーバーの大チカが釣れることも
サイズは10㎝前後の個体が多く、稀に20㎝以上の「大チカ」が釣れることもあります。アベレージサイズは唐揚げや天ぷら、大チカクラスは丸干しにして焼いて食べると酒のつまみに最高です。
チカ釣りはサビキがメイン
釣り方は簡単で岸壁で足元にサビキ仕掛けを下ろして狙います。ロッドは2.7~3.6m程度の万能竿でも良いですし、ルアーロッドでも可能です。チカが釣れない時はニシンやイワシが釣れることもあります。
餌はなくても釣れることがありますが、通常はオキアミを使います。
北海道の冬の風物詩「氷上ワカサギ釣り」
北海道内では冬の氷上ワカサギ釣りが盛んに行われており、観光客向けの手ぶらで参加できるツアーなども充実しているので、観光の途中でワカサギ釣りを経験してみたい方は是非申し込んでおくと良いでしょう。
釣具やテントなどのレンタルがある施設がお勧め
ワカサギ釣りツアーは釣具のレンタルや防寒用のテント、釣ったワカサギをその場で天ぷらで食べられるサービスなどがセットになっているものもあり、中には温泉の利用もできるサービスもあり、手軽に利用できるので非常に人気が高く多くの観光客が利用しています。
釣り場のスタッフに聞くと釣り方を教えてくれる
ワカサギは簡単に釣れるイメージですが、結構奥の深い釣りでもあります。
ちょっとコツを掴めば誰でも釣れるので、釣果が悪い時は釣り場のスタッフに聞いてみると良いでしょう。
2022年シーズンにワカサギ釣り場で案内やガイドの仕事をしていた時は、道外の観光客の方の利用も多く寒さも忘れて皆さん楽しまれていました。
北海道観光の途中に釣りをするならレンタカーは必須
北海道は公共交通機関が都市部に集中しており、少し離れた郊外では電車もバスも一日に数本しか運行していないことも珍しくないため、観光もそうですが釣りを楽しむにはレンタカーの利用は必須です。
500台近い在庫を誇る大型レンタカー店で働いていた経験がありますが、6~9月の観光シーズンはゴルフや観光以外にもビジネス客の利用も多く、人気のコンパクトカークラスやハイブリッド車から先に在庫がなくなっていき、アルファードやクラウンなどの高級車クラスの車種しか残っていないこともあるので、先にネット予約をしておいた方が余計な出費を防ぐことができます。
北海道旅行のついでに釣りをしてみたいけど北海道では何が釣れるの?「簡単に釣れる魚種を一気読み」まとめ
この記事では、北海道で観光の途中で気軽に釣れる魚と狙い方についてまとめてみました。
実際のところ、釣り堀などは別として、いくら観光ついでといってもそれなりの道具を用意しなければ釣りができないですし移動距離も長くなることが多く、釣りをする場合は一日がかりになることもありますが、より詳しいポイントなどの情報をゲットできるガイドブックなどを利用してみるのも良いでしょう。
ちょうど札幌雪まつりのシーズンですし、札幌市内はもちろん近郊にも手ぶらで楽しめるワカサギ釣り場は多くあるので、観光ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
冬は寒いから嫌だという方も多いと思いますが、冬以外にも札幌市内を含む近郊都市などの市街地を流れる川でも、運が良ければ北海道以外では中々見ることのできない渓流魚が釣れることもあるので、コンパクトに収まる渓流竿に市販の仕掛けと餌を持って宿泊先の近くの川や海で竿を出してみても十分楽しめると思います。
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