渓流ベイトリールのギア比について悩む人はあまりいないと思いますが、最近のベイトリールはギア比のラインナップが豊富にあるので、初めて渓流ベイトフィネスに挑戦する人は、もしかしたらギア比で悩むこともあるかもしれません。
結論からいうと、ノーマルギアよりハイギアの方がいいのですが、今回は渓流ベイトフィネスリールのギア比についてわかりやすく解説していきます。
リールのギア比とは何ぞや?
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リールのギア比は、ハンドルを一回転した時にスプールが何回転するという比率で、数字が大きいほどハンドル一回転あたりのライン巻取り量が多いということになります。
カルカッタコンクエストBFSのギア比
例えば、カルカッタコンクエストBFSはギア比の表記が6.8ですが、これはハンドル一回転につきスプールが6.8回転するという意味で、カルカッタコンクエストBFSの場合は、ハンドル一回転の巻取り量は68㎝と、ギア比の表記と一致しているのでわかりやすいですが、リールによってはギア比と巻取り量が必ずしも一致するわけではないので覚えておくといいでしょう。
ギア比の表記について
ギア比については、ハイギア「HG」・エクストラハイギア「XG」などといった表記がありますが、同じハイギアでも製品によって巻取り量の違いがあるので、巻取り量についてこだわりがある場合は数値を確認してから購入すると失敗がないと思います。
ベイトリールは一般的にギア比7.0以上がハイギア、8.0以上の物がエクストラハイギアと呼ばれていますが、上に説明した通りギア比と巻取り量の数値は必ずしも一致するわけではないので、ハンドル一回転あたりの巻取り量を参考に購入するといいでしょう。
ギア比の違いで何が変わるのか?
ギア比が高いほどハンドル一回転あたりの巻取り量が多いので、それだけルアーを早く動かすことができ、激流の中でもルアーをコントロールしやすく回収も早いので、手返しが早くできるといったメリットがあります。
一方、ギア比については車と同じで、ギアが高いほどパワーが落ちるので巻き取る力は弱くなりますが、大型といってもせいぜい50㎝程度のトラウトが相手ですし、軽量ルアーを使用することが多い渓流ベイトフィネスにおいては、さほど気にする部分ではありません。
渓流ベイトフィネスに有利なギア比
トラウトを狙う渓流ベイトフィネスはハイギア以上であれば全く問題ありません。
HGとXGはかなり違う?
ハンドル一回転あたりの巻取り量、70cmと80㎝の違いは数値的には結構重要なポイントではありますが、体感的に言えばあまり気になる部分ではありません。
カルカッタコンクエストBFS(HG)が68㎝、アルデバランBFS(XG)80㎝の両方使用していて、ルアーを操作しているとカルカッタコンクエストBFSアルデバランBFSに比べてかなり遅く感じますが、それが原因でルアーの操作に不都合を感じたことはありません。
HGとXGのどちらが有利?
激流の中でアップストリームでのシーンでは、かなり素早く引いてこなければルアーは流れに揉まれて本来の動きを出せずただのプラスチックの塊と化してしまいますが、同じ激流の中でも流れが弱くなっている部分や反転流など、渓流ではルアーを食わせるポイントというのが必ずあり、ギアの力で早く引くことを考えるよりも、いかにいいポイントへルアーを持って行けるかの方が重要ですから、HGでもXGでも操作のしやすい方を選べば問題ありません。
本流や下流域の遡上トラウトを狙う場合は少し厳しい
中規模河川以上の本流や河口に近いエリアでは少し厳しいですが、これはギア比ではなくフィネスリールが向いていないということで、リールのラインキャパシティが少ないフィネスリールでは、多くても30~40mほどしかラインを入れられないので、中規模河川以上の本流や河口に近いエリアでは、ルアーも大きめのものを使用するでしょうから、フィネスリール以外のベイトリールを使用した方がいいでしょう。
ギア比の低いものがある理由は?
ギア比が低いということは、ハンドル一回転あたりの巻取り量が少ない分、それだけルアーがゆっくり進むということですから、トラウトの場合は、ベイトに限らずスピニングでも圧倒的にHG以上のものが人気ですが、管理釣り場などの止水では、60㎝を超えるようなトラウトを放流しているエリアもあり、1g台の小さなスプーンなどを使用する場合、ノーマルギアの方がじっくり巻き続けることができパワーもあるので、場合によってはノーマルギアの方が使いやすいこともあります。
よって、トラウトは管理釣り場だけで、後はバスなどでボトムをネチネチ誘う釣りが多いよって方は、ノーマルギアがいいこともあります。
迷ったらリール一回転の巻取り量で決めてOK
最終的には、HGやXGという表記にこだわるより、ハンドル一回転あたりの巻取り量で決めるといいですし、リールの見た目やロッドとの相性も重要なポイントの一つですから、最終的には好みで決めていいと思います。
渓流ベイトフィネスでのギア比は、ハンドル一回転あたりの巻取り量が60㎝台後半以上のものであれば、見た目のカッコよさや剛性などで選んでも何の問題もなく、こだわるならルアーのキャストとドラグ性能の高いものを選ぶ方がいいでしょう。
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