「耳管開放型真珠種性中耳炎」手術が必要だと言われた病気を克服しました

耳管開放症という病気と付き合って10年以上が経ちました。

厳密にいうと耳管開放症と診断されたのは2017年の夏頃で、地元のクリニックと札幌医科大学附属病院、そして札幌禎心会病院と三つの病院での検査や治療などを行ってきました。

耳管開放症という病気は一般的に聞きなれない病気だと思います。

耳管開放型真珠種性中耳炎は耳管開放症がもたらす厄介な耳の病気

「耳管開放症」症状を詳しく解説

耳管開放症自体はそれほど重篤な病気ではないのですが、耳管開放症の症状の一つに自分の声が外ではなく耳の中に響く自声強聴という症状が現れます。

自声強聴は鼓膜の裏側(中耳)の気圧が上がり耳と鼻を繋ぐ耳管が開くことで自分の声が耳の中に響いてしまうといった症状で、実際に経験すると非常に不快なもので、その不快感は鼻をすすって中耳の気圧を下げることで耳管を閉じることできるので一時的に症状が緩和することがありますが、この鼻すすりが原因で鼓膜の張りが失われ、内側に引っ張られることで陥没し陥没した部分に真珠種という耳垢の塊ができます。

この耳垢の塊(真珠種)は通常の耳掃除では取り除くことができず徐々に大きくなり、放置すると鼓膜の中にある音を伝える耳小骨という骨を破壊し、さらに進行すると脳にまで侵入する恐ろしい病気なのですが、耳小骨まで達してしまった場合、手術で取り除くしか治療法はなく、手術の内容は悪くなってしまった耳小骨を全て取り除いて人工的に作り直す方法が多く取られます。

地元のクリニックの先生から紹介状を書いてもらって受診した札幌医科大学附属病院から札幌禎心会病院に移られた氷見先生に半年に一度のペースで診てもらっていたのですが、2020年の5月の時点で病気の進行速度は止まっているので一年後にもう一度CTと聴力の検査をしてみてどの程度変わっているか見てみましょうということで一年ぶりの受診となりました。

手術の内容

通常だと真珠種の手術は鼓室再建術という中耳にある悪くなっている耳小骨を全て取り除き新しく人工的に作り直す方法が一般的ですが、聴力の低下や耳鳴り、慢性的なめまいなどのリスクも伴います。

手術自体は耳の穴から直接行う方法や耳の後ろの骨に穴を開けて行う方法など、病態によって選択されるようですが、やはり術後の聴力の低下は避けることができないそうです。

先生のお話によると、年齢が若いことと調理師という仕事柄、どうしても味覚神経に干渉してしまう手術のためできれば手術をしない選択をした方が良いということでしたが、このまま真珠種が成長を続けていけばいずれは手術が必要とのことで、定期的に内視鏡で外側からできるだけ真珠種を取り続ける処置を継続していきましょうという温存療法を選択しました。

しかし、耳の中は複雑に曲がりくねっているため、病状が悪化し鼓膜の陥没がさらに進むと外側からのアプローチだけでは真珠種を取り除くことが不可能になってくるため、一度鼓膜を取り去り鼓膜までのアプローチがしやすいように骨を削って直線的な通路にして、真珠種が巨大化する前に定期的に取り除きやすいようにするのと同時に、鼓膜がこれ以上陥没しないように鼓膜の裏側に補強をして鼓膜を張り直すという手術を説明されました。

やはり、これらの手術にも聴力の低下や味覚障害などのリスクはあり、現在行っている地元のクリニックへの定期的な受診と投薬治療でもう少し様子を見てから具体的な日程を決めても遅くないので、半年に一度受診していた禎心会病院でしたが、一年後にもう一度CT検査を行ってみてどうするか決めましょうと先生からのお話を聞いたのが2020年の5月でした。

1年後の受診結果

2021年5月、病院で受付を済ませすぐに頭部CT検査と聴力検査を行いました。

聴力検査は通常の検査と骨伝導を調べる検査で、悪い方の左耳の骨伝導検査では聞こえが悪く少々不安でしたが、ヘッドフォンを付ける位置が良くなかったようで付けなおしてもらった後からはよく聞こえました。

検査後先生に内視鏡で耳の中を見てもらいましたが、鼻すすりはやめれたんだっけ?とすぐに気づくほど鼓膜の状況は良くなっているようです。

地元のクリニックで出された漢方薬が効いてからはもう1年ほど耳管開放症の症状である自声強聴がそれほど出なくなっているので、鼓膜の陥没はしているものの鼓膜の張り自体は良くなってきているようです。

一通り先生の話を聞いた結果、現時点で手術の必要はないものの、耳管開放症については自然に治る可能性は低いのでどこかで再発した場合は耳鼻科を受診し適切な処置をしてもらうか、また禎心会病院に連絡してもらえれば先生が見てくださるという約束をしていただきました。

禎心会病院以外の耳鼻科を受診した時に画像を持って受診すれば大体の耳鼻科医ならわかるはずだからと。今回のCT画像と内視鏡による鼓膜の画像をプリントアウトしていただき、先生にお礼をして病院を後にしました。

今後の治療について

禎心会病院の氷見先生のお話によると、今後症状が出るまでは病院を受診する必要はないとのことでしたが、このまま症状が出ないまま一生過ごすか、また症状が出るかははっきりとしたことは言えないので、症状が出た時はCT検査を行って適切な処置をするように言われました。

今後自分自身どうなるかはわかりませんが、とりあえず耳管開放症は克服したと判断しても良いのかな?と思っていますし、これも幼少期から通っていた耳鼻科から新しくできた耳鼻科に変えたことで新たな病気を見つけてもらい適切な治療を受けられた結果だと思っています。

自分が通っているクリニックでも詳しい検査はできず、他の病院でCT検査をしてもらってクリニックの先生に判断してもらい紹介状を書いてもらってやっと氷見先生に診てもらうことができましたが、詳しく調べる設備が無くても広い知識をお持ちの地元のクリニックの先生のおかげだと思っています。

耳の病気は診断が難しく、耳管開放症についてはまだ広く認知されている病気ではないので、しっかりと検査して診断できる病院はそう多くはありませんし、適切な診断と治療を受けることができるようになって約4年もかかりましたが、おかげさまで耳管開放症の苦しみと真珠種の手術への不安が解消されました。

現在、同じように耳の不調で悩んでいる人は通っている病院で改善の兆しが見えないのであれば病院を変えてみることを強くお勧めします。

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