コスパ最強のフロロカーボンライン「フロロマイスター」の良い所と悪い所をご紹介

シーガー(クレハ)が提供する「フロロマイスター」というフロロカーボンラインは、ルアーフィッシングにおいてコスパ最強のフロロカーボンラインとして注目されています。

フロロマイスターは、バルクラインと呼ばれる廉価版のフロロカーボンラインでありながら、その性能の高さから、ビギナー、ベテラン問わず多くの釣り人に支持されています。

特にバスやロックフィッシュなど、障害物周りを積極的に攻めるような釣りでは、根ズレに強いフロロカーボンラインの使用が一般的です。とはいえ、ラインの傷みが早く交換頻度が高い釣りでは、コストはなるべく抑えたいところ。

この記事では、フロロマイスターの性能に焦点を当て、他のフロロカーボンラインとの性能の違いや、フロロマイスターのおすすめの使い方、フロロマイスターがどれほどコストパフォーマンスに優れているのかなどを詳しく解説します。

✔記事の内容
  • フロロマイスターの性能
  • フロロマイスターと他のフロロカーボンラインの違い
  • フロロマイスターのおすすめの使い方
目次

フロロマイスターの性能

シーガーから発売されている、コストパフォーマンスに優れたフロロカーボンライン「フロロマイスター」は、使いやすく高性能なラインで、ネット上の評価も高く非常に人気があるラインです。

フロロマイスターは特別使いやすいラインでというわけではありませんが、決して癖の強い使いにくいラインではなく、可もなく不可もなくといった、良くも悪くも普通のフロロカーボンラインです。しかし、同価格帯の他のフロロカーボンラインの中では比較にならないほど丈夫で高性能のラインです。

lb 3 4 5 6 8 10 12 14 16 20
号数 0.8 1 1.2 1.5 2 2.5 3 3.5 4 5
標準直径(mm) 0.148 0.165 0.185 0.205 0.235 0.260 0.285 0.310 0.330 0.370
巻数(m) 320 240

フロロマイスターの感度

フロロカーボンラインは性質上感度が良いラインですが、安いラインで有名なフロロマイスターもフロロカーボンラインとしての十分な感度を備えており、フロロカーボンラインの特性を理解して使っている分には感度が悪いという感じはありません。

フロロカーボンラインに限らずどんなラインにもいえることですが、ラインの特性を理解して正しい使い方をしなければ感度が悪いと感じることもあります。

フロロマイスターの耐久性

低価格帯のラインは耐久性が懸念材料と考える方も多いと思いますが、バスやロックフィッシュなど、障害物周りをガンガン攻めるような釣りでは、耐久性の高いラインを使用するよりも、ライン交換の頻度を上げてより新品に近い状態で釣りをする時間が多い方が結果的に良い釣果に恵まれることが多いです。

高いラインを使ってできるだけ長持ちさせたいと思う方も多いと思いますが、フロロマイスターは新品での耐久性は非常に高い上、価格面でもカバーしてくれるので、根掛かりやライントラブルの多い初心者には特に優しいラインです。

フロロマイスターの交換頻度

バスやロックフィッシュなど、障害物を攻めるような釣りでは3~5回程度の釣行で交換するのがベストです。

安価な分、高価格帯のフロロカーボンラインほどの耐久性は無いので、ラインブレイクで貴重な一匹を逃さないためにも、ラインに傷が入ったり表面がガサガサしてきたら早めに交換をしましょう。

フロロマイスターの良い所

フロロマイスターの一番の良いところはやはり価格ですが、価格以外にも良いところがたくさんあるので紹介します。

価格以上に高性能

新品状態での使用においては、フロロマイスターは丈夫でガイド抜けも良く非常に使いやすいフロロカーボンラインで、価格以上の性能を備えています。

ガンガン攻めるのが好きな方には劣化が早く感じる部分もありますが、安い分交換頻度でカバーできるところは優秀なラインといえます。

入手しやすい

基本的にほとんどの釣具店で入手できますし田舎のホームセンターにも売ってるくらいです。逆にフロロマイスターを置いてない釣具店があるなら、疑問すら感じるくらいどこでも手軽に入手できるラインです。

大容量

3~14lbで320m、16~20lbは240m巻きの大容量で、現在はリニューアルされた300m巻きのものと混在して販売されていますが、今後フロロマイスターは全て300m巻きに統一されます。80m毎にマーカーシールがあり、ラインの残量がわかる親切さが嬉しいですね。(300m巻きについては75m毎のマーカーになっています)

ガンガン使える

ベイトタックルで一般的に使われることの多い14lbで320m巻きが2000円弱。

スピニングタックルでよく使われる6lbで320m巻きが1200円程度。

16lb以上は240m巻きですが、それでも2000円前後とかなり安く、ラインの劣化を恐れて攻めきれなかったポイントでも、フロロマイスターだと躊躇しないで攻めることができる価格ですよね。

フロロマイスターの悪い所

フロロマイスターに限らずどんなラインにも一長一短がありますが、価格以上の性能とはいえ、当然フロロマイスターにも弱点はあるので、それを理解した上で最大限の性能を発揮できる使い方をしたいものですよね。

しなやかさがない

高価格帯のフロロカーボンラインに比べるとやはりしなやかさは劣りますが、他の廉価版のフロロカーボンラインと比べると、フロロマイスターはやはり抜きんでているしなやかさです。

ライントラブルが起きやすい

高級ラインに比べると、しなやかさがない分、バックラッシュなどのライントラブルも発生しやすいです。タックルの適正値に合った太さを選択することも大事ですし、ルアーフィッシングの経験が長い方はテクニックで十分カバーできます。

劣化が早い

安価な分劣化は早く、海水での使用は一回の釣行で表面の滑らかさは失われます。水中の障害物に触れることが多い先端部分は特に劣化が早く、ルアーの結束部分が弱くなって切れてしまうことも多いので、根掛かりした後や良い魚を釣った場合は必ずラインの先端付近や結束部分のチェックを行い、必要であればカットしてなるべく良い状態の部分を使います。

フロロマイスターはすぐに切れるようなラインではないですが、他のフロロカーボンラインと同様に細い番手は劣化し始めると切れやすくなるので、こまめなラインチェックで少しでも劣化を感じたら早めに交換すると良いでしょう。

太さが均一ではない

廉価版のバルクラインは均等には巻かれていないボビン巻きのため、部分的に潰れてしまって強度が弱くなっているという意見も聞かれますが、太さが均一ではないのはフロロマイスターだけに限ったことではなく他のラインにもあることなので、極端に違いがある場合を除いてラインの太さが均一でないことによる不具合はそれほど感じられません。

フロロマイスターはどんな釣りに向いてる?

フロロマイスターは、ルアーフィッシング全般に使用できるフロロカーボンラインですが、特にバスやロックフィッシュには高い能力を発揮してくれるラインです。

バスフィッシング

繊細なフィネスの釣りから、ビッグベイトを投げる豪快な釣りまでカバーしてくれるフロロマイスターですが、ラインの太さは対象魚の大きさやタックルに合わせるのが快適に釣りを楽しむポイントです。

ベイトタックル

12~16lbを使用するのが一般的で、ビッグベイトで大型のバスを狙う場合は18~20lbを使用します。ベイトフィネスでは6lb程度が一般的で、大型のバスが多い所では10lb以上のラインを使用する人もいます。

スピニングタックル

4~6lbを使用するのが一般的で、小バスが多く大型の個体がいないポイントや、釣り人が多くプレッシャーの高いポイントでは3lbまで下げる人もいます。リグの重さや使用しているロッドのパワー次第では細いラインだとキャスト時に切れてしまうことがあります。そのような場合はメインラインにPEラインを使用すると良いですが、フロロマイスターはPEラインのショックリーダーとしても使用できます。

ライン交換の目安

釣りをしている時間やポイントの状況によっても変わりますが、ラインの劣化具合を見て3~5回毎の釣行で交換か、傷みやすい先端部分をカットした方が良いでしょう。

POINT

フロロカーボンラインは丈夫なラインですが、特に細い番手のラインは劣化が始まると切れやすくなるので、1~2回の釣行毎に巻き替えてもいいくらいです。

ロックフィッシュ

岩礁地帯や港内のテトラ帯などの根魚を狙うことが多いロックフィッシュは、一気に根から引きずり出せるパワーのあるロッドとそれに耐えてくれる丈夫なラインが必要です。

スピニングタックル

主に障害物の少ない港内で30㎝以下のメバルやソイを狙う際に多用するセッティングで、2000~2500番程度のスピニングリールに4~5lbのラインで十分対応できます。

ベイトタックル

比較的根の荒くない港内では12~14lbを使用することが多く、50㎝を超える大型のアイナメなどにも無難に対応しますが、磯でのアイナメは港内のアイナメとはパワーが全然違いますし、場合によってはヒラメがかかることもあるので16lb以上を使うこともあります。

フロロカーボンラインは張りが強く、スピニングタックルで太いラインを使うとライントラブルが多発するので、大型の個体が多い所では3000番以上のスピニングリールに8lb以上のラインで狙いますが、スピニングタックルでのロックフィッシュはPEラインにフロロリーダーを使用するパワーフィネスが最近の主流になっています。

フロロマイスターはリーダーとしても活躍します。

POINT

フロロマイスターをリーダーに使用している場合は、リグの結び目はこまめにチェックして、傷や劣化が見られたらその部分をカットして結びなおすか、リーダーごと交換した方が良いでしょう。

ライン交換の目安

淡水に比べて海水での使用は劣化が早いので、10lb以下のラインは1~2回の釣行での交換をおすすめします。

スピニングリールは使用するフロロカーボンラインの太さに注意

フロロマイスターだけに限らず、多くのフロロカーボンラインは一般的なナイロンラインに比べてしなやかさが少なく、番手が太くなればなるほどその特徴が顕著になるため、本来はスピニングリールとの相性はあまり良くない傾向にあります。

よって、あまり太いフロロカーボンラインを使用すると、スプール径の小さいな小型のスピニングリールではライントラブルが発生してしまうことが多くなり、使用するスピニングリールのサイズに合わせたラインの太さを選択する必要があります。

ここでは、シマノを例にリールのサイズ別で使用するフロロマイスターのlb数の推奨値を紹介します。あくまでも個人の経験による推奨値になりますので参考程度にご検討ください。

lb 2000 C2000 2500 C2500 3000 C3000
3
4
5
6 × × ×
8 × × × ×
10 × × × × ×
12 × × × × × ×

※注:細いラインを使用するとキャスト時の振り切れが頻発する可能性が高まります。

フロロマイスターと他のフロロカーボンラインの性能の違い

フロロマイスターは安価でコスパの良いフロロカーボンラインですが、他のフロロカーボンラインと比べてどのような性能の違いがあるのかを少し紹介します。

フロロリミテッドとどう違うの?

フロロリミテッドは、フロロマイスターと同じシーガー(クレハ)が作っている高性能フロロカーボンラインです。フロロマイスターに比べて高額ですが、その分耐久性が高く、しなやかさもある使いやすいラインです。強度に関してはフロロマイスターもフロロリミテッドに劣らぬ強度があります。

同クラスのフロロカーボンラインとの違い

ルアー用フロロカーボンラインは、各メーカーから様々な特性を持ったラインがリリースされていますが、低価格帯の廉価版ラインの中には、しなやかさがあるけど極端に感度が低かったり、強度はあるけどゴワゴワして使いにくいといったラインも多くあります。

その点フロロマイスターは、しなやかさ、感度、耐久性、強度のどれをとっても他の低価格帯ラインに比べて、部分的な性能の高さよりも癖の強くない使いやすさが人気の高さです。

まとめ

この記事では、フロロマイスターというフロロカーボンラインの性能とコストパフォーマンスについて詳しく解説しました。

フロロマイスターは特に卓越した性能を持つわけではありませんが、価格に比べて非常に優れた性能を発揮することができるフロロカーボンラインです。

その特徴は高級フロロカーボンラインに比べるとあまり目立たないかもしれませんが、多くのアングラーが愛用しており、初心者からベテランまで幅広い層に支持されています。実際、人気の釣りYouTuberのマスゲンさんもフロロマイスターを愛用していることでも知られています。

フロロマイスターは、そのコストパフォーマンスの高さから、多くの釣り人が好んで使用しています。

頻繁な交換作業が多少面倒な部分もありますが、障害物周りを攻略する釣りでは頻繁なライン交換はつきものですし、普段気軽に行けないような沖堤防や荒磯など、貴重な一匹を確実に獲る大事な釣行時にはフロロリミテッドなどの高性能高級ラインを使用し、ある程度地形を把握しているような普段行き慣れているポイントではフロロマイスターで気軽に釣行するといった使い方もおすすめです。

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