新型コロナウイルスの影響によりキャンプや釣りを趣味とする人が増えてきました。
皆さんの周りに釣りを始めたという方も多いのではないでしょうか。
外で活動することは健康にも良いですし、運よく魚が釣れた場合は夕飯のおかずとして美味しく頂くこともできる素晴らしい趣味だと思いますが、初めて釣りをする人にとって何をどのようにするのかわからない人も多いと思います。
そこで今回は、釣りをしたことがない人が、初めて釣りをするための準備と初心者さん向けの易しい釣り方を解説していきます。
釣りをする前に必ず守ること
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海でも川でも魚を釣るためには守らなければならないルールがあります。
場合によっては法律違反となることもあるので、しっかり調べてから釣りに出かけましょう。
禁漁期や禁漁区域
地域や魚種によって様々なルールがありますが、特定の時期だけ禁止されている魚種や通年禁止されている魚種や地域などの他、やってはいけない釣り方などの細かなルールがあります。
北海道で代表的なものといえばは鮭とサクラマスで、どちらも河川での捕獲を禁止されている魚です。
特に鮭については、河口規制といって遡上する川の河口の両岸が一定期間採捕禁止になることが多く、それらについてもそれぞれの河川によって幅が変わるので事前に調べてから出かけましょう。
他にもたくさんのルールがあるので、自分が行きたい釣り場がどのような魚が釣れ、何を釣ってはいけないかを調べてから出かけることをお勧めします。
立入禁止区域について
基本的に港は一般人の立入は禁止と思って良いですが、私有地でない場所については規制をかけることはできないため、釣りをすることは可能です。
しかし、迷惑駐車や立ち退きを拒否したりと港で働く港湾関係者の仕事の邪魔をしたりすれば、通報され建造物侵入罪などといった罪に問われることがあります。
初心者の方はその場所が釣りをしても良いのか悪いのかについては判断が難しいと思いますが、立ち入り禁止の看板があったりフェンスがある場所には入らないようにしましょう。
基本的に工業港などの大型の港は大部分が立ち入禁止と思って正解ですが、漁港のような小さな港などは迷惑行為や安全に考慮すればフレンドリーな漁師さんも多いので、仕事の邪魔など迷惑にならないようにして楽しみましょう。
釣りのマナーを覚える
他人に迷惑となるような行為をしないのは社会人として当然のマナーですが、もちろん釣りには釣りのマナーもあります。
魚が釣れると嬉しいですし魚が好きな方なら食べたいと思う気持ちがあると思います。
持ち帰って美味しく頂く気持ちはとても良いことだと思いますが、小さい魚や産卵期でお腹にたくさんの卵を持っていることもあるので、その魚がどのくらい希少価値の高い魚なのか、または本来どのくらいまで大きく成長する魚なのかを知っておくとリリース(海に戻す)する判断が付くと思います。
魚釣りに必要な準備
前置きがとても長くなりましたが、とても大切なことなのでしっかり学んでから釣りを楽しみましょう。
釣りのジャンルは餌やルアーなど、様々な方法がありますが、初心者の方には一番釣れる確率の高い餌釣りから始めると良いでしょう。
自分が行きたい釣り場で何が釣れているのかなど、事前に調べておくことも大切です。自然相手の遊びなので安全面も含めてしっかり準備をしましょう。
釣り場と対象魚を決める
国内にはたくさんの釣り場がありますが、遠くに行ったからといってたくさんの魚が釣れるわけではないですし、朝早く出かけることが多い釣りは思った以上に疲れやすいので、なるべく近くの釣り場を選ぶといいでしょう。
釣り場が決まったらその場所で何が釣れているのかを調べてみます。
最初からこの魚を釣りたいと決めてしまうと、その魚を釣るたに必要な道具を揃えなければならないですから、今ここで何が釣れているかを調べてその中から対象魚を決めると無駄な出費を抑えることができます。
調べ方は釣具店や釣り情報誌、新聞、SNSなどたくさんの方法があるので色々な媒体で探してみるといいでしょう。
対象魚がどんな釣り方で釣れるのかを調べる
魚種が決まったら釣り方を調べてみます。
特別な釣り方や高価な道具が必要な場合もあるので、まずは初心者でも簡単に釣れるかどうかを調べてみるといいでしょう。
釣り方についてはインターネットで簡単に調べられるのですが、同じ魚種でも地域によって使う餌や道具など、釣り方が違うことがあるので、釣り場の近くの釣具屋さんで教えてもらうのが一番手っ取り早い方法です。
初心者にお勧めの釣り方
初心者の方が初めて釣りをする場合は漁港など波の穏やかな場所がお勧めです。
港内でも時には回遊魚が入ってくることがあり思わぬ大物が釣れることがあります。
サビキ釣り
- 竿とリール
- 仕掛けとオモリ
- 撒き餌などの集魚剤
一本の糸に5~8本の複数の針が付いている仕掛けで、初心者の方でもたくさんの魚が釣れることがある楽しい釣りです。
海に向かって投げ入れる必要はなく足元に仕掛けを落とす垂らし釣りという釣り方です。
主にアジやサバなどの回遊魚がターゲットとなりますが、そこに魚がいればどんな魚でも関係なく釣れることがあります。
針には魚が餌と間違うような装飾が付いていて、餌を付けなくても釣れることが多いので初心者の方でも簡単に釣れます。
針に餌を付ける必要はありませんが、エビが配合されている集魚剤(巻き餌)を用意し少しずつ海に撒いていくとたくさんの魚が集まってきます。
竿は2~3m程度のリール付きのルアーロッドが扱いやすいですが、ホームセンターや量販店などで買える安い万能竿でも可能です。
仕掛けにはたくさんの針が付いていて絡まったりすることが多いので何組か用意して置くといいでしょう。
また、小さい針が服や手に引っかかると中々取れないので扱いには気を付けましょう。
投げ釣り
- 竿とリール
- 仕掛けとオモリ
- 餌
餌を付けた仕掛けを海底に沈めて狙う釣り方です。
投げ釣りは主に4mほどの長いロッドと大型のリールで行うものですが、サビキ釣り同様2~3m程度のリール付きのルアーロッドでも楽しむことができます。
ハゼやカレイの他、アイナメなど、時にはキスなども釣れることがあり、海底に生息している魚が主な対象になります。
港内は足元に魚がいることも多く、遠くに投げる必要はないので、ちょい投げや足元に落とすだけでも簡単に釣れます。
餌はイソメやゴカイなどの虫餌の他に、サンマやサバなどの魚の切り身やイカの切り身でも釣れます。
サビキ釣りとは違いアタリがあってもすぐに合わせずに、コツコツと突かれている状態から急に引っ張られたり、張っていた糸が緩んだタイミングで、竿を素早く上に持ち上げる「合わせ」を入れます。
投げ釣りは少し重いオモリを使うので、投げる時は必ず周りを確認し安全を確かめてから投げます。特に釣り場が混み合っている時は、投げずに足元を探るようにするとトラブルなく釣りができます。
穴釣り
- 竿とリール
- 仕掛けとオモリ
- 餌
港の防波堤脇に沈んでいるテトラポットや岩などの隙間(根周り)に生息する根魚(メバルやカサゴ系の魚)が対象になります。
港内でテトラポットが沈んでいるような場所は魚も居着きやすいので、そのような場所を見つけたら積極的に仕掛けを落としてみるといいでしょう。
テトラポットの隙間は昼間でも暗く、夜間に釣れる魚が日中でも釣れることがあるので油断は禁物です。
餌は投げ釣りと同じで良いですが、複雑な仕掛けは障害物が多い根周りは「根掛かり」といった引っかかって取れなくなる状態になることが多いので、ブラクリなどのオモリに針が付いているだけのシンプルなものがお勧めです。
竿はあまり長いと使いにくいので2m以下の竿を選ぶといいでしょう。
特に港のテトラ帯は足場も良く釣りやすい場所も多いですが、海が荒れていたりする日は波を被ることもあるので荒れている時は近づかないようにしましょう。
また、テトラポットには絶対に乗らないようにしましょう。特に初心者の方はテトラポットに乗らなくても狙える場所での穴釣りをお勧めします。
釣り竿やリールの他に必要な道具
竿とリール、後は仕掛けと餌があれば釣りはできますが、安全面も含めて釣りをするためには他にも必要な道具がたくさんあります。
ライフジャケット
港は波も穏やかで比較的安全に釣りができると思っている方も多いと思いますが、釣り人が海中転落で死亡するケースの大部分が港内によるもので、死亡率はライフジャケット未着用で約50%と海に落ちたら1/2の確率で死亡することになります。
港には足場が良く安全に見えるかもしれませんが、船を係留しておくためのロープや漁具などが無造作に置いてあることも多いため、躓いて転倒することもあります。
海中転落で死亡した場合は保険金が中々下りないなどの情報もあり、遺族に負担をかけることにもなるので港や磯などで釣りをする場合は必ずライフジャケットを着けて安全対策を行うようにしましょう。
クーラーボックス
釣れた魚を入れるだけではなく、餌を入れておいたり自分の飲み物や食べ物を入れたりできます。
特に暑い季節は釣れた魚が傷みやすいですし、食べ物なども傷むと食中毒の原因にもなるので、安いもので良いので24L程度の大きさの物を一つ持っておいた方が良いでしょう。
三脚
カメラの三脚と似たような作りで、竿を立てかけておくことができるので手が塞がらずに釣りができますし、初心者の方は手持ちより置き竿の方がアタリが撮りやすいので持っておくといいでしょう。
手拭きのタオルを括り付けておいたりもできて大変便利な道具です。
水汲みバケツ
海中に投げ入れて水を汲むことができるバケツです。
三脚のフックにぶら下げておけばオモリの代わりにもなりますし、釣れた魚を観察したり餌や汚れた手を洗うこともできるので便利です。
各種小物類とタックルボックス
ハサミや針外しなども特に重要なアイテムですが、小物類はタックルボックスなどのケースに一まとめにしておくと紛失したりしませんし、無くなった分の補充をする際も見やすくなります。
釣り場は過酷な状況が多い
真夏の暑い季節は熱中症などに気を付ける必要がありますが、暑いからといってタンクトップに半ズボンなどといった格好で釣りをするのはお勧めできません。
肌の露出が多い服装は、強い日差しで火傷のような日焼けになることもありますし、蚊やアブなどの害虫に刺されやすくなります。
それとは逆に、海の近くは急激な天候変化で気温が急降下することもあります。
特に風が吹くと体感気温は10℃以上低くなることもあるので、暖かい日でもアウトドア用のジャケットなどを一枚持って出かけましょう。
また、釣り竿は電気を通しやすく雷が発生すると非常に危険ですし、天候が安定していても天気予報にはない急激な豪雨があることも珍しくないので、自然には逆らわず少しの天候変化にも常に気にする癖をつけておきましょう。
初めて釣りをする人が準備する物
かなり簡潔に解説しましたが、初めての釣りは経験者と同行することをお勧めします。
- 魚種と釣り方
- ルールやマナーの確認
- 天候などの安全確認
この三つに気を付けて魚さえいれば釣果は約束されたといっても良いでしょう。
特に地元の常連さんと仲良くなれば釣り方を教えてくれるだけでなく、秘密のポイントを教えてもらえたりすることもあるので、釣り場でのあいさつは積極的に行っていきましょう。
この記事を読んでくださって初めての釣りで釣れたら是非報告してくださいね。
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