人は生まれてすぐに自分の力だけで生きていくことはできません。
お母さんのおっぱいをもらったりおむつを取り替えてもらったりしてすくすくと育っていき、物心がついてくると学校というところに行って教育を受け少しずつ大人への準備をしていきますよね。
今の日本は、教育を受けている以上、社会に出てからうまくいかないことなんてことはなく、当たり前の日常であると考えられています。
子供の成功と大人の成功は違う
子供は親や先生の指導の下、まじめに学校に行き一生懸命勉強や運動をして努力したことに対し成績表を使って評価され進学や就職など次のステップに進みます。
一方、大人は一生懸命努力しても結果が出なければ評価してもらえません。
結果を出すには、自ら勉強し知識を蓄えそれを行動に移していかなければなりませんし、何よりも一番大切なのは、誰かの悩みを解決したり、知識を分けたりして、人を喜ばせることによる対価が給料であって、自分の時間を売ることが給料ではありません。
格闘技の話になりますが、初代K-1はテレビで放送されるほど人気のある格闘技でした。
しかし、セーム・シュルトなど大きくて体の強い選手が勝ち続けるようになり徐々に人気は落ちて衰退していきました。
確かにセーム・シュルトは最強の選手でしたが、身体の大きさを武器に相手に攻撃させず危なげない戦い方をしていたせいもあって、それほど人気はありませんでした。
WORLD GP 2009 FINALの試合後のコメントでは、何故か優勝したセーム・シュルトよりも負けたバダ・ハリの方に大きな歓声が上がっていました。
それは、セーム・シュルト自身が激しい打撃戦や駆け引きを求める傾向が強い格闘技ファンという顧客を楽しませることができなかったからです。
格闘技に限らず、どんな仕事でも
嬉しいとか、楽しいとか、問題が解決したとか、自分が満たされたと思わない物に対してお金を払う人はいません。
もし最初の一回は払ったとしても、もう二度とそれに対してお金を払うことはないでしょう。
社会人としての評価は結果を出すこと。
結果を出すには誰かを喜ばせること。
ただそれだけです。
子供のまま大人になる社会人
子供の時に多くの教育を受け行儀よく真面目に努力してきたのに、社会に出るとなぜかうまくいかない人がいます。
それは、大人になっても何かをもらえるまで待っているからです。
子供は学校に行くために親から教科書を買ってもらい、学校で先生に勉強を教えてもらう。
当たり前のことですが、その当たり前を大人の社会は許してくれません。
指示待ち人間と言われる人がいますが、まさにそれです。
自ら考えることをせず、何をすればいいのか理解できず、叱られると教え方が悪いとか、社内環境が悪いとか、自分以外に叱られる理由を探しますが、そんなことはもちろん通用しませんよね。
挙句には親の育て方や家庭環境が悪いなどとほざく若者までいる始末。
親に捨てられ教科書すら買ってもらったことがないのならわかりますが、給食を食べさせてもらって制服も買ってもらって、授業料まで払って勉強までさせてもらって、もらってもらってもらい続けて返したのが親の教育に対しての批判。
これでは、人を喜ばせることなんて到底できません。
人に喜ばれるようになるためには、日々勉強すること
人は一生勉強するべきです。
それは、苦手な数学を一から学びなおすとかそういうのじゃなくて、困っている人、悩んでいる人の助けになるにはどうすれば良いか考えることです。
僕は調理師なのでどうしても飲食店の話になりますが、ラーメンが食べたい客にパスタを勧めても意味がないのは誰でもわかると思います。
もしそういうお客さんが多ければメニューにラーメンを入れれば解決ですが、もしパスタ屋だった場合、さすがにパスタ屋にラーメンは置けませんよね。
答えは一つ
そのお客さんにパスタを食べてもらい代金をいただくのがパスタ屋の目的なのですから
そのお客さんが心変わりするほど魅力的な商品を作ったり、この店で食べたいと思ってもらえるような接客をすることです。
どうしてもラーメンが食べたいのであれば、近くのラーメン屋さんを教えてあげるのも良いと思います。
たとえ今は違う店にラーメンを食べに行ったとしても、今度来た時はパスタを食べに来てくれるかもしれない。
答えは一つでもそこへ向かうプロセスはいくつでもある。
何かを人に与えること
それが人に喜ばれることです。
人を喜ばせた数と収入は比例する
何かを人に与えることによって自分が豊かになるなんて、学校はもちろん社会に出ても教えてもらうことはありません。
僕はビーシュリンプという観賞用の淡水に住む小さなエビを飼っていて、繁殖して殖えた子達を販売するブリーダー活動を行っています。
全国には僕と同じようにビーシュリンプのブリーダーさんが大勢いますし、そのほとんどが技術も知名度も僕より何十倍もレベルの高い人たちです。
敵意はありませんし、恐れ多くてその人たちより上に立ちたいなんて気もありませんが、僕には僕なりのやり方が最初からありました。
買ってくれた方にはとにかく親切にしよう。
ただそれだけです。
だって自分のエビを選んでくれた上、お金まで払ってくれるのですから。
おかげでリピーターさんも増え知名度も少しだけ出てきたので、小さいながらもイベントを行って協賛品を提供してくださる方もいます。
協賛品を提供してくださる方々も同じく人を喜ばせています。
社内で人の足を引っ張ったり悪口を言うような人と付き合うより、このような方々との繋がりを持つことの方が人生充実します。
今となっては自分が行ってきたことは正しかったんだと実感していますが、まだまだここで満足することはなくもっともっと人に喜ばれもっともっと人に喜んでもらえるよう努力していこうとも思っています。
本業ではコロナの影響で辛い日々が続いていますが、こんな時こそ誰かのせいだとか時代のせいだとか言わず、努力して一つずつ小さな成功を見つけていきたいと思っています。