白老港完全釣り禁止に

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白老町の白老港が完全釣り禁止になったようです。

目次

白老港での完全釣り禁止の背景

【重要】白老港湾区域における「釣りの禁止」について

令和3年1月23日正午ごろ、白老港に釣りに来た車両が岸壁から転落し、同乗者3名が救出されるも運転をしていた70代男性が死亡する事故がありました。

白老港では釣り人による同様の事故や防波堤から転落する事故が毎年のように発生しております。

港湾区域では、防波堤はもちろん、岸壁においても釣りは禁止されております。

危険を伴うばかりでなく、本来の港湾施設の目的である荷役作業等の妨げになっておりますので、

港湾区域内では絶対に釣りを行わない」ようお願いいたします。

引用:http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/docs/2018110600018/

白老港は過去にも転落による死亡事故が多く、特に外海側の東防波堤は海面からかなりの高さがありテトラポットが積み重なっていて落ちると助からないような危険な場所です。

同じように事故の多い苫小牧港が先かと個人的には思っていましたが白老港が先となってしまいましたね。

港内での転落事故や釣り人のマナーが原因

実は苫小牧港も白老港も釣り人の転落事故の多い港で、高齢者の事故が多いのも特徴的と感じています。

20年以上苫小牧港で釣りをしてきて感じることは、シーズン盛期の岸壁には非常に高齢者が数多くほのぼのと楽し気に糸を垂らす光景を目にしますが、その高齢者のほとんどがライフジャケットなどの救命胴衣を着用しておらず、事故を未然に防ぐといった認識が薄いといった印象です。

救命胴衣は陸からの釣りに関しては義務化されているものではないですが、万が一転落した際の最後の命綱として本来は着用すべきものだと感じ、最近は海での釣りの際には常に着用して釣りをしていますし、安全へ対する意識の高いアングラーも増えてきて徐々に定着してきているように感じます。

▼白老港での過去の釣果

また、特に白老港の西側の新港区では釣り人によるごみの散乱が目立ちますし、工事作業中のすぐそばで車を横付けし4m以上もある釣り竿を我が物顔で振り回している人がいるのですから工事関係者の方も邪魔でしかありません。

釣りの事故は高年齢者が多い

海上保安庁のデータによると、海中への転落事故の割合は60代がピークとなっているそうです。

60代以上の年齢層に関しては釣りを引退された方も多いので60代がピークとなっていることが予想されます。

しかし60代以上、70代や80代といった高齢者にとってはこれは別問題であり、昔からずっと釣りをしてきて海に落ちたことなんてないからライフジャケットの必要性は感じられないと思っているでしょうし、他人の事故に関して自分には関係のないことだと思っている人も多く、こればかりは釣り仲間や家族が注意して見ててあげるしかないと思います。

特に問題なのは車の運転ミスでの転落で、今年1月に起きた白老港での転落事故も70代男性の運転ミスが原因での死亡事故だったそうです。

昨今、高齢者の車の運転も問題視されていますが、どうしても車が必要な高齢者も多いですしこればかりは自治体も立ち入り禁止といった措置でしか対処できないのが現実なのでしょう。

YouTubeの影響も大きい

YouTubeで地名や場所の情報も公開して釣りを楽しんでいる動画を上げている人も多いですし、僕も誰もが知っているような有名な釣り場に関しては場所を公開して撮影していますが、最近は高齢者に限らず釣り自体が初心者のチャンネルも増えてきています。

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動画をアップロードすること自体に年齢や経験など一切関係ありませんが、道中の一般道で80km以上のスピードで運転しているのがわかるような動画であったり、立ち入り禁止区域内での釣りや釣り上げた魚のエラから大量に出血しているにもかかわらずリリースしているような動画も見られます。

港内は基本的に全て立ち入り禁止だと思っていて正解ですが、同じ立ち入り禁止区域に関しても実際の所はグレーゾーンの所もあり、湾港関係者の邪魔をしたりゴミのの放置などのマナーを守っていればたとえ立ち入り禁止であっても釣りを黙認してくれる場所も多くあります。

同じ問題を抱える苫小牧港も完全立ち入り禁止になるのは時間の問題だと思いますが、立ち入り禁止になることで訪れる釣り人が減少し近隣の釣り具店はもちろんガソリンスタンドやコンビニなどの売り上げなども僅かながら影響するでしょうし、特に小さな町では港も貴重な観光資源でしょうから、釣り人を含めた観光客の減少による新たな問題も出てくるでしょう。

白老港も実際そのような港でしたが、あまりにも事故が多いのと釣り人のマナーが悪いことで残念ながら立ち入り禁止にせざるをえない状況となったのでしょう。

ただ、初心者にはわかりにくいマナーの定義であったり安全対策への認識など、若い年齢層のライフジャケットの着用率が上がっていることも、YouTubeを通じて同じ釣り人から学ぶことも多く良い影響もあります。

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道具さえ売れればそれでいい釣具店と違って、ライフジャケットの重要性や資源を大切にする意識は僕の知っている限りほとんどの釣具店で注意喚起を行っていませんからね。

これ以上釣り場を無くさないためには

モラルやマナーなどは常識ですから、何を楽しむにしてもルールは守らなければいけません。

しかし、知らないと無意識のうちに初心者がマナー違反を行っていることもあると思います。

道庁漁業管理課フィッシングルール「Rule&Manner」

  • 釣具店で各地域によるガイドラインやルールブックの配布
  • メーカーからの注意喚起の強化
  • 岸壁際の車両の乗り入れや駐車に関する法律の制定
  • 港湾部においてライフジャケットなどの救命胴衣着用の義務化
  • マナーなどが問題視されているジャンルの釣りのライセンス化
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たかが遊びといっても今は装備を整えたり危険を回避できる技術が求められている時代です。

釣り人中心に考えれば釣り公園やデッキなどの建設を求めたいところですが、そのような施設を作ったところで人が集まれば資源は枯渇しますし、マナー改善の根本的な解決にはならないと思います。

特に白老港や苫小牧港、積丹半島の各漁港などの事故が多い港に隣接している釣具店での対応を求めます。

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