和食の職人「包丁仕事」

2021年3月11日

仕事というのは生きるための収入を得る手段と考える自分は、本来こだわる必要はないと思っています。

料理人然り、美容師も手を使う仕事。はたまた運送業やコンビニの店員、ゴミ収集業者もなくてはならない尊い仕事であります。

幾分三流料理人な故に恐縮なのですが、和食人として夢を追いかけ包丁で仕事をする(したい)人に向けた「書」としてここに残しておきたいと思います。

職人は一生勉強し続ける

包丁と言っても姿形様々、その用途も千差万別でそれぞれに得意分野があります。

職人も同じく和洋中からさらに細分化され、フレンチやイタリアン、広東料理、四川料理、和食でいえば懐石や精進料理などと様々。

どの世界でも新しいことや古き良き風習や文化を学習することが大切で、和食の職人もそれに当てはまる立派な仕事であります。

しかし、時代は変わりましたね。

ベテランの職人はホールの女の子らの尻を突き、注意されれば怒鳴り散らして反抗する。

やってることは現代風ですが昔の短腹な気質はそのまま。

その横では人の噂話や悪口で盛り上がり平気で嘘をつく薄汚い職人。そんなのがチーフと呼ばれる立場にいるんですよ。

そんなのに限って包丁も使わず作れる横着メニューを考えたりするんです。

若い子と言えば調理師学校を卒業した子らに会社は都合のいいような話で面接で行い、包丁の握り方どころか箸の使い方すらなってない子達を最初から正社員で入社させ、いきなりメニューから覚えさせる。

そりゃ飲食業界の離職率が50%を超えるわけですよ。

まあ会社も会社ですが学校も学校。

今まで15人くらい若い子らの面倒を見てきたかな?まともな子は一人しかいませんでしたよ。

学校の先生に聞きたい、学校では何を教えてるの?

悲しいかな、日本という国は一部を除いてお金で資格や免許を買える国ですから。

調理師免許を持ってる正社員と時給900円で働くパートと仕事内容はほとんど一緒。そこに責任の所在があるかないかの違いだけ。

学校も商売ですから生徒が卒業して最後に就職の面倒さえ見ればそれで終わり。無理もないですがね。

ですがね、自分がこの世界で食っていくなら何年やってようが引退する最後の日まで勉強が必要なんです。

インターネットで料理の検索をするのは良いですが、丸パクリしちゃお終いですよ。

料理人は商売人

母親が飯を作るのは子供や旦那を生かすためで、料理の根本って生きるためのエネルギー摂取です。

いわば当たり前の話。

その当たり前を借りて料理人として商売をしてるんですから、そこにエネルギー摂取以外の付加価値が無ければ当然廃業するしかありません。

自分も含めて職人の多くは、そこを理解しないで小手先の技術や知識だけで勝負してるのが大半。

今のご時世、飲食業界が不利な立ち位置にいますが、何もコロナウイルスだけのせいじゃないですよ。

料理人以外にも美しく健康的な料理を作れる人は大勢いますし、インターネットで検索して何度か練習すれば勘のいい人ならそこそこの物を作ることができます。

料理人ですらクックパッドを参考にしてるくらいです。

そこそこの料理人がそこそこの料理を作ってるんですからそりゃ客足も遠のきますよ。

料理人として商売するのであれば、国の補助をあてに休業する前に。常連客はもちろん、食品卸業者や生産者さんのことも考え最後まで戦うのが筋でしょう。

マスコミやインターネットを恨みますか?

ライオンの周りをうろついて残りの残飯を漁るようなハイエナやハゲタカを相手にしてる暇があるなら、客足が戻る戦略を考えるのが先です。

本物とは

メニューにはレシピやマニュアルがあり、その通り作らなければ商品としての価値が無いのは当然です。

メニュー通りの商品を作りたければファストフードやファミレスに行けばいいのです。

ファミレスもファストフードも立派な仕事ですから。

ですが、本物の料理人として生きていくならば、自身の目で見て自身の体で覚え基礎を学び、そこから新しい物を生み出す努力が必要です。

かつては自分もそうでした。

誰よりも仕事が早く誰よりもきれいな仕事をドヤ顔でしていましたが、

それは自分の土俵上の話で合って、違う土俵に立てばまるで借りてきた猫以下。

包丁って鍛冶職人が作った時点ではまだ仕事ができないんですよ。

下ろしたての新しい包丁を何年もかけて自分の仕事を刻み込んでいくもの。

ろくに勉強もしてないヤツは包丁すらまともに研げないので、良い包丁を買ってもみんなダメにしてしまう。

包丁を使う「仕事人」として一生のテーマです。

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